クループ症候群におけるDexamethasone単回静注後のrebound発熱
4 施設の小児救急外来で二重盲検試験を実施し,軽症のクループの小児 720 例を,デキサメタゾン(0.6 mg/kg 体重)またはプラセボの単回経口投与に無作為に割付けた.小児らは,Westley らのクループ評価法でスコア 2 以下と定義される,軽症のクループであった.主要転帰は,治療後 7 日以内にクループで医療機関を再受診することとした.副次的転帰は,治療後 1,2,3 日目のクループ症状の持続とした.その他の転帰は,経済的負担,クループで小児の睡眠が妨げられた時間,小児の疾患に対する保護者側のストレスとした.
Westleyクループスコア | 計算 | クループ症候群の重症度判定
ベースライン時の臨床的特性は,両群で同様であった.再受診率はデキサメタゾン群で有意に低かった(7.3% 対 15.3%,P<0.001).デキサメタゾン群では,クループ症状がより早期に軽快し(P=0.003),睡眠が妨げられた時間が短く(P<0.001),保護者側のストレスが軽減していた(P<0.001).
軽症のクループを呈する小児にとって,デキサメタゾンは有効な治療法であり,小さいながらも重要な,一貫性のある臨床的・経済的利益をもたらす.この治療法の長期的な効果は不明であるが,今回のデータからは,クループを患う小児には,全例にではないにしてもその大部分に対し,デキサメタゾンの使用が支持される.
は難しい。乳幼児に特徴的な症候群としてクループ症候群や細気管支炎が
喉頭部の病変で犬吠様咳嗽、 嗄声、 吸気性喘鳴、 呼吸困難などの症状を呈す症候群。 狭義のクループ症候群である「ウイルス性」と、 まれに急性喉頭蓋炎からなる「細菌性」に大別される。 最も頻度の高いウイルス性は、 パラインフルエンザウイルス感染を契機に、 生後6か月~3歳程度の乳幼児に多く発症する²⁾。
クループの子供では,ブデソニド噴霧による治療は症状を減少させるが,ブデソニドが,クループに対する従来の治療であるデキサメタゾンと比較してどの程度であるかは明確でなく,いずれが入院率を低下させるかは明確でない.
別の研究では、中等度のクループの子どもたちに、デキサメタゾン(コルチコ ..
われわれは,中等度に重症のクループの子供 144 人による二重盲検無作為臨床試験を実施した.子供をラセピネフリンと,ブデソニド 4 mg の単回噴霧(48人),デキサメタゾン 0.6 mg/kg 体重(47 人)を単回筋肉内投与,またはプラセボ(49 人)単回投与で治療した.治療前および治療後は 1 時間おきに 5 時間,子供を診察した.治療割付けを知らない医師が,子供にさらなる治療および入院が必要か否かを決定した.
ベースラインでは,確認されたウイルスの型,クループのタイプ,および疾患の臨床重症度などの各群の特徴は同様であった.全体的な入院率はプラセボ群では 71%(子供 49 人中 35 人),ブデソニド群では 38%(48 人中 18 人),およびデキサメタゾン群では 23%であった(47 人中 11 人)(ブデソニドとプラセボの比較に関して未補正で =0.001,デキサメタゾンとプラセボとの比較に関して <0.001,そしてブデソニドとデキサメタゾンの比較に関して =0.18).ブデソニドまたはデキサメタゾンで治療した子供は,プラセボを投与した子供よりクループのスコアに大きい改善を示した(それぞれ,=0.03 および <0.001),デキサメタゾンで治療した子供はブデソニドで治療した子供より大きい改善を示した(=0.003).
クループ症候群は仮性クループ,喉頭気管炎とほぼ同義である. ○クループ ..
中等度に重症のクループの子供では,デキサメタゾン筋肉内投与またはブデソニド噴霧による治療ではプラセボの投与より速やかな臨床改善が得られ,デキサメタゾンにより最大の改善が得られた.いずれかのグルココルチコイド治療により,入院はより少なくなった.
①4F-PCCは外傷の凝固障害に有用か?(必読)
②クループのデキサメタゾン内服は少量で良い?
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④自閉症スペクトラム障害の子に初療室で鎮静をかけるときの投与量は?
⑤2人でBystander CPRを行うときの裏技
【クループなりやすい子】に関する医師への相談をご紹介。【 ..
中等症~重症のクループに対するデキサメタゾン療法の有益性は,十分に立証されている.しかし,クループを呈する小児のほとんどは軽症であり,このような小児でデキサメタゾン療法を行った場合に,より重症のクループを呈する小児と同程度の利益が得られるのかどうかは明らかではない.
クループ症候群について | キャップスクリニック(医療法人社団ナイズ)
本日はクループ症候群の流行ピーク期間に、軽度から中等度のクループ症候群の小児に対する30分間の屋外寒冷気(
デカドロンエリキシル、リンデロンシロップでは 1.5mg/kg
今回のオープンラベル、単施設、無作為化比較試験では、クループ症候群であり、かつWestleyクループスコア(WCS)が2点以上で、小児救急を受診した生後3ヶ月から10歳の小児を登録しました。
・ボスミン注 0.2mL を生食 2mL に希釈して吸入 30 分ごとに反復
屋外群の59例のうち29例(49.2%)、室内群の59例のうち14例(23.7%)が、トリアージ後30分でWCSがベースラインから2点以上低下しました(リスク差25.4% [95%CI 7.0-43.9],P=0.007)。中等度のクループ症候群の患者が介入30分後から最も効果が大きかった(リスク差46.1% [95%CI 20.6-71.5],P
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医 ..
クループに対するステロイドの経口投与は、古典的にはデキサメサゾンの0.6mg/kgです。
UpToDateによるとデキサメタゾンの内服は味が悪いとのことです。日本には比較的飲みやすいデカドロンエリキシル®がありますが、0.6mg/kgで飲むと10kgの子が60mlも飲まなくてはいけないという問題があります。また小児の保険用量は40mlまでです。
いくつかのStudyで0.15mg/kg~0.3mg/kgでも同等の効果があると示されていますが、n数が100例程度の小規模Studyが中心でした。
今回のStudyは1200人以上ものクループの患者を集めて、デキサメサゾン通常量(0.6mg/kg)、デキサメサゾン少量(0.15mg/kg)、プレドニゾロン(1mg/kg)の3群に410名ずつを割り当てたRCTです。
今回のRCTで、デキサメサゾン少量投与やプレドニゾロン投与は、デキサメサゾン通常量投与に対して非劣性を示しました。
すでに0.15mg/kgで処方している施設の方にとっては朗報と言えると思います。
2施設で1200人もクループを集められるのがすごいですね。
【クループ性気管支炎とは】 クループは声を出す声門周囲の感染症です。 パラインフルエンザウイルス、アデノウイル.
皆さんの施設ではクループの子にデキサメタゾンをどうやって内服させていますか?
文献班のメンバーに聞くと、エリキシル製剤にはアルコールが入っているので小児への処方は避けるという意見も複数ありました。施設によっては粉砕したデカドロン錠を単シロップに混ぜて「練り団子」のようにして飲ませたり、粉砕した錠剤を水で懸濁して5mlの注射器でピュッと口の中に入れて飲ませるなどの工夫をしている様です。
とても面白い話題なので各施設の工夫を共有していただけると幸いです。
・クループ、喘息ともに使いやすい。ほとんどの小児で飲める。(50歳代開業医、小児科)
デキサメタゾンの経口投与(0.15~0.6mg/kg/回)は,抗炎症作用による浮腫の軽減効果を期待して用いる。入院治療であれば,デキサメタゾン静注(0.15~0.6mg/kg/回)を行う場合もある。
➢ 乳幼児における気道感染症では、感冒・鼻副鼻腔炎・咽頭炎の明確な区別
アドレナリン吸入は,2時間ごとの投与によって症状が緩和し,疲労も軽減する。しかしながら,効果は一時的であり,疾患の経過,基礎のウイルス感染症,およびPaO2は改善されない。頻脈および他の有害反応が起こることもあるため,パルスオキシメーターを装着する。また,1~2回のアドレナリン吸入で反応が悪い場合には入院加療を行い,吸気性呼吸障害をきたす疾患(急性喉頭蓋炎,気道異物など)を除外していく必要がある。
かぜを知ろうその7 クループの咳 | くぼこどもクリニック ブログ
クループ症候群とは,声門下の気道粘膜・気道組織の炎症性浮腫により吸気性喘鳴,犬吠様咳嗽,嗄声等の症状を呈する疾患群の総称である。上気道のウイルス感染症で生じることが多く,上記症状以外に,発熱,カタル症状を伴う。原因ウイルスとしてはパラインフルエンザウイルスが一般的であるが,RSウイルス,インフルエンザウイルス,アデノウイルスなど,他のウイルスが原因となることもある。ウイルス性は,一般的に予後は良好である。細菌性として,急性喉頭蓋炎,喉頭ジフテリア,細菌性気管支炎が重要である。細菌性はきわめて稀であるが,死亡する危険性が高いため,注意を要する。
[PDF] 小児 COVID-19 軽症から中等症の治療フローチャート
〇医療機関で行うアドレナリン吸入は即効性があるが効果は一時的。
〇ステロイド薬には即効性はないが病気の期間を短くし、重症化を防ぐことができる。
〇お子さんを泣かせないようにし、水分をこまめにとらせましょう。
〇呼吸が苦しそう、顔色が悪い、水分が飲めない、よだれをたらして喘いでいる場合は危険なサイン!すみやかに医療機関を受診しましょう。
クループに対するデカドロン、0.6mg/kg?0.15mg/kg?
解説: 予防投与として認可されている抗インフルエンザ薬はノイラミニダーゼ阻害薬(NAI)であるオセルタミビル(タミフル)、ザナミビル(リレンザ)、ラニラミビル(イナビル)とキャップ依存性エンドヌクレアーゼ阻害薬であるバロキサビルマルボキシル(ゾフルーザ)である。全て保険適応外である。オセルタミビル、ザナミビルの一日あたりの予防投与量は治療量の半量で期間は治療量の倍である。ラニラビルは単回投与であり、投与量は10歳未満および10歳以上で治療量と同量であるが、10歳以上であれば2日間に分けることも可能である。バロキサビルは、10mg錠が予防内服投与適応外である。
クループ ・喉頭ジフテリア ・上記の分類のうち, クループの多くは喉頭気管炎か痙性クループ ..
解説: コクランレビューではオセルタミビルは罹患期間の中央値を36時間短縮し、1〜5歳の中耳炎の合併率を減少させることが報告されている。また基礎疾患のない小児の有熱期間は平均で29時間短縮することが報告されている。一方、嘔吐の頻度が有意差を持って高くなる。
また、通常生活に戻るまでの期間も30時間短縮した。入院率も有意に低下した。
[PDF] デキサメタゾン COVID-19 小児患者に対する治療薬としての位置付け
推奨: 小児が百日咳患者に家族内で暴露した場合、二次予防のため、暴露後早期にマクロライド系役を投与することを推奨する。
過去における新興コロナウイルス感染症(SARS-CoV, MERS-CoV)に対するコルチコステロイ
リンデロンシロップ〔1.5mL/kg 例) 体重10kgの子で1回15mL〕単回経口投与が行われます。効果発現は投与後4~6時間とされており即効性はありません。症状再燃に伴う再受診率、アドレナリン吸入回数、病院内滞在時間、入院率に有意な改善が示されています。すなわち、病気の期間を短くし、重症化を抑制できる薬といえます。欧米ではすべてのクループ症候群の児に推奨される治療とされています。単回投与のため副作用はほとんどありません。反復投与が必要な場合は入院治療が必要となります。