妊活中の薄毛治療ではどのような点に注意すればよいのでしょうか?
フィナステリドはプロペシア錠のジェネリック医薬品です。そのため作用や副作用に違いはなく、服用方法も変わりません。フィナステリドのほうがプロペシア錠よりも費用が安いため、コストを抑えてAGA治療を受けられます。
妊活中でもAGA治療は受けられる?妊活中でも可能な治療もご紹介
妊娠を希望するのであれば、パートナー同士が共に健康でなければなりません。健康被害の恐れがある医薬品はあまりにリスクが高すぎるので、適切でない方法でフィナステリドを購入することはやめてください。
AGA治療薬は決して安い薬ではないため、費用を抑えるために個人輸入の通販サイトを利用される方がいらっしゃいます。個人輸入の通販サイトとは、業者や個人が直接海外の薬等を仕入れて販売しているWEBサイトで、日本で未承認の薬を取り扱っていたり、日本よりも低価格で薬を販売していたりします。そのため、患者様にとってはメリットの多い通販サイトのように思えますが、偽物が販売されている可能性があり大変危険です。万が一偽物を購入しても全て自己責任となり、思わぬ副作用が生じても救済措置は一切ありません。また、どのような成分が含まれているかわからないため、副作用が生じても対処が難しいケースもあります。このような危険性があることから、個人輸入の通販サイトは使用せず、フィナステリドは必ずクリニックで処方してもらいましょう。
妊活中・妊娠中にAGA治療はできる?胎児への危険性について解説
妊活中の薄毛治療はお腹の赤ちゃんに悪影響を及ぼす可能性があります。
初期脱毛とはフィナステリドの服用直後に起こる脱毛です。薬が作用することで古い髪の毛が新しい髪の毛に押し出され、一時的に大量の抜け毛が発生します。薬の作用による脱毛のため、基本的に心配する必要はなく、時間の経過とともに治っていきます。なお、初期脱毛が起こらない人もいます。
【AGA治療薬】プロペシア(フィナステリド)とは?効果や副作用
フィナステリドとアルコールを同時に摂取すると、作用が強く出てしまい副作用が生じる可能性があります。そのため、お酒を飲む方はフィナステリドの服用時間を朝にするなど工夫してください。なお、フィナステリドの効果が変わってしまうような飲み合わせNGの食材などはありません。
フィナステリドは20歳以上の男性にしか効果が期待できません。また、妊娠中の女性がフィナステリドを服用したり触れたりすると、お腹の中の男性胎児の生殖機能の発達に悪影響を及ぼす危険性があります。通常フィナステリドはコーティングされているため成分が漏れ出すことはありませんが、欠けていたり割れていたりすると皮膚から成分を吸収してしまいます。そのため、妊娠中・妊娠の可能性のある女性・妊活中の女性はフィナステリドを服用するのも触るのも厳禁です。
AGA治療中の妊活はOK?AGA治療薬が妊活・妊娠中に与える影響
悪玉男性ホルモン「DHT(ジヒドロテストステロン)」の抑制を阻害する効果があるプロペシアは、性欲減退や勃起機能不全などの副作用が現れる場合があります。
フィナステリドは1日1錠服用する薬です。飲み忘れたからといって1日に2錠服用するのは避けましょう。また、一度の服用で24時間効果が持続するため、いつ飲むか決めておく必要があります。例えば朝8時に服用し、翌日は夜10時に服用すると、薬の間隔が24時間以上空いてしまうため作用が切れる時間が発生してしまいます。常に薬の作用が持続するよう、あらかじめ薬を飲む時間を決めておきましょう。
フィナステリドを内服されている場合は、一度医師までご相談下さい。 男性不妊外来はこちら · 妊活. この記事を書いた人.
不妊症ではない若年の健康な方では、フィナステリド5mg(プロペシア®)やデュタステリド0.5mg(ザガーロ®)の投与によって精子の数や精子の運動性に影響はなさそうです。
妊活中にザガーロは使える?AGA治療と妊活を両立する方法はある?
また、万が一受精したとしても、うまく着床しなかったり流れてしまうことで奇形の赤ちゃんが生まれてくることはないと考えられています。
妊活中のセックスに関する実態調査2020 · 日本のED(勃起不全)有病者数調査2019 · ED ..
ザガーロの主成分「デュタステリド」は、AGAの原因の一つである「DHT(ジヒドロテストステロン)」という男性ホルモンの産生を阻害し、ヘアサイクルを正常に近づけ、発毛を促してくれます。
さらに発毛効果もあるため、脱毛部位(頭頂部および前頭部)において、治療前と比べて太く長い毛の本数を増やします。
ザガーロは最も新しいタイプのAGA治療薬、プロペシアと同じくAGAの原因となるDHTの合成を強力に抑える効果があります。
そのため、男性ホルモンの分泌量に影響を与え、性欲減退・ED・精液量減少などプロペシアと同様の副作用を起こす可能性があります。
また、ザガーロの方がプロペシアよりも半減期(体内に留まっている時間)が長く、服用中止後も薬の影響が無くなるまでにより時間がかかります。
妊活中の方は、は副作用に注意しながら使用する必要があります。
そのため、妊活中の方は10日以上の禁欲期間を設けないことが望ましいです ..
フィナステリドは、AGAの治療薬の一つです。
米国FDA(医薬品局)から認可を受けている安心の治療薬で、確かな効果が認められています。
フィナステリドとは、AGA治療薬である「プロペシア」に配合されている有効成分のことです。
アメリカの製薬会社であるメルク社が開発した、男性ホルモンの働きを抑制する抗アンドロゲン剤の一つです。
フィナステリドを服用中に注意すべき副作用や、フィナステリド以外のAGA治療薬の妊活 .
男性型脱⽑症患者にフィナステリド1mgを1⽇1回6週間経⼝投与した時の精液中への移⾏量は極めて微量(投与量の 0.00076%以下)でることが分かっています。
その為直接的にフィナステリドが不妊に繋がる事は考えにくいです。
しかし、フィナステリドはAGAに有効な成分ですが、副作用として主に初期脱毛・性欲減退・勃起機能障害(ED)・肝機能障害などがあげられます。
その為、フィナステリドが直接不妊の要因になる事は考えにくいですが、勃起機能障害(ED)などの副作用が出た際には妊活に影響が出る可能性もあります。
その際は、ED治療薬との併用をお勧めしています。
AGA治療中で子作りをしている方へ、フィナステリド(プロペシア)は子作り中 ..
これまで、2回にわたって、若年の健常者では低用量、および通常量のフィナステリドやデュタステリドを内服しても、精子数や精子運動率といった精液所見に問題になるような悪影響はなかったという論文を紹介しました(、)。
もともと精液所見が良いので、少しぐらい悪化しても基準値内におさまるという結果でもありましたが、不妊症になるかどうかは不明です。今回ご紹介する研究では、後ろ向きの検討となりますが、男性パートナーが不妊外来を受診した際にAGA治療薬として5α-還元酵素阻害薬であるフィナステリドを飲んでいた場合、どう対応したら良いかについての有用な情報を提供してくれています。生殖医療に携っているものとしては、日々遭遇する状況です。
【医師解説】フィナステリドについて。服用ポイント、作用・副作用
論文の要旨:
この研究の目的は、デュタステリドまたはフィナステリド内服により、血中テストステロン値、血中ジヒドロテストステロン値、精子形成がどのように影響を受けるかを検証することです。
研究の方法は、多施設共同で行われた無作為化二重盲検の比較試験で、平均35歳の健常者99名を対象としたものです。これらの方は無作為に、デュタステリド1日0.5mg内服群(33名)、フィナステリド1日5mg内服群(34名)、偽薬(プラセボ、有効成分の入っていないもの)内服群(32名)に割り付けられました。一年間薬剤を内服し、内服開始26週目と52週目および治療終了後24週目に、血中テストステロン値およびジヒドロテストステロン値の測定し、精液検査を実施しました。
結果は、次のようになりました。デュタステリド内服群、フィナステリド内服群では偽薬内服群と比較して、血中のジヒドロテストロン濃度が有意に低下していました。デュタステリドでは94%、フィナステリドでは73%低下していました。また、血中のテストステロン濃度は一時的に上昇していました。精液所見の変化についてですが、デュタステリドおよびフィナステリド内服群では、26週目では有意に総精子数が低下していました(それぞれ、-28.6%および -34.3%)。しかしながら、52週目では、投与前と比較して有意な差がなくなっていました(それぞれ、-24.9%および-16.2%でしたが有意差なしです)。また、投与終了後24週目でも総精子数の変化は投与前と比較して有意な差はありませんでした(それぞれ-23.3%および-6.2%)。内服52週目では、精液量はデュタステリド群では有意に減少していました(それぞれ-29.7%および-14.5%)。精子濃度は減少傾向にあるものの有意な変化はありませんでした(それぞれ-13.2%および-7.4%)。また、デュタステリドおよびフィナステリド投与群では、研究期間を通じて精子運動率が有意に低下しており、6%から12%の低下を認めていました。精子の形態については有意な変化を認めませんでした。
結論として、5α-還元酵素阻害薬であるデュタステリドとフィナステリド内服により血中のジヒドロテストステロンは低下する一方で、精液所見の悪化は一時的であり、薬剤中止後に改善する、としています。
すなわち、フィナステリドの薬を服用するのは壮年〜中年の男性ですので、その ..
論文の要旨:
この研究の目的は、フィナステリドの内服を中止した後に、精液所見がどの程度改善するかを検討することです。
不妊症の評価のために受診した男性の診療情報を集めているデータベースから、精液所見や性ホルモンの値を抽出し、フィナステリドの中止前後の変化を解析しました。対象は2008年から2012年の男性症例です。
結果は以下のようになっていました。データベースに登録された4400名の男性患者のうち、27名(0.4%)が男性不妊症の評価のための受診当初にフィナステリドを内服していました。内服期間は平均57.4ヶ月でした。また、内服用量は1日平均1.04mgでした。フィナステリド内服中止後、平均の観察期間6.45ヶ月の間に、平均11.6倍の精子数増加を認めていました。高度乏精子症(精子数
結論としては、フィナステリドは低用量であっても症例によっては精子数の減少をきたす原因となっている可能性がある、としています。このように男性不妊症とされるような方の場合は、フィナステリド中止によって多くの症例で、精子数が劇的に改善しました。ホルモン値や精子運動率、精子形態は有意な変化はありませんでした。精子数が低下している男性においては、フィナステリドは中止すべきであると同時に、挙児希望の男性の場合はフィナステリドの使用に注意が必要です。
AGA治療が妊活に与える影響を解説|副作用で不妊になるのは本当?
この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。
フィナステリド(プロペシア)の効果はいつから? 副作用まで医師が解説
ミノキシジルは、血管を拡張させて頭皮の血流を改善する効果を持つAGA治療薬です。
男性だけでなく、女性の脱毛症にも広く使用されています。
ミノキシジルの効果は頭皮の「血管を拡げる」ことであるため、男性ホルモンには影響しません。
もちろん、性機能の低下や精液量の減少などの副作用は引き起こしませんので、妊活への影響はないと考えてよいでしょう。
女性の方は、妊娠が確認できたらミノキシジルの内服薬を含め薄毛治療は一旦ストップになります。
AGA治療薬のフィナステリドってどんな薬?皮膚科医が解説します。
前の2回では、健常者を対象とした研究を紹介してきましたが、今回の論文は男性不妊症を対象としたものです。フィナステリド中止により劇的に精子数が上昇しています。この研究では乏精子症での改善が主に報告されていますが、精子数が15x106/mLと基準値内の症例でも精子数が3倍以上に増加していました。泌尿器科医師で生殖医療に関わっているものでは、この研究でのフィナステリドや、あるいはもっと強力な5α-還元酵素阻害薬であるデュタステリドを内服しているかどうかを常に確認し、内服していた場合は中止をお願いすることが一般的になっています。今回の研究は海外の検討ですが、我が国からの症例報告もあります(Chiba K et al., Fertil Steril 2011)。この症例は5年前に不妊治療専門のクリニックで乏精子症を指摘されていましたが、不妊治療はしていませんでした。1年前からAGA治療薬としてフィナステリド1日1mgを内服していましたが、再び乏精子症を指摘され、初めて男性不妊症外来を受診しました。その時点ではほとんど精子を認めず、無精子症に近い状態でしたが、フィナステリド中止後16週で精子数10x106/mLを超えるまでに改善しました。つまり、顕微授精が必要な状況から、人工授精が可能なレベルまで改善したということになります。適切な対応であったと思われます。
AGAは男性としては深刻な問題で、フィナステリドやデュタステリドを内服している方は高いお金をはらって治療しています。やめることをお勧めしてもなかなかご理解を得られない場合もありますが、子作りをする場合は、この薬剤のメリット(髪の毛が増える、前立腺癌予防)とデメリット(精子数が減る、持続的な男性機能障害がおきる、薬剤費がかかる、体外受精や顕微授精などより奥様の負担となる治療が必要になるといったリスクがある)をよく考えていただく必要があります。また、男性パートナーの方も早めに泌尿器科の専門医を受診して、検査や必要な治療、アドバイスをうけることが重要です。
3回にわたって5α-還元酵素阻害薬であるフィナステリドとデュタステリドと不妊症について、解説いたしました。若い健常者で精液所見が問題ない男性であれば、これらの薬剤の影響はあまり考えなくてもよいですが、若くても子供を作りたい場合や精液所見が悪い方は内服を避けた方がよいと考えられます。一方で、妊娠や生児獲得までのデータはありません。結局明確な結論はでませんが、男性不妊の場合には、原因は複数あることが多いので、できることはなんでもしていただくことが元気な赤ちゃんを授かることにつながります。ご参考になれば幸いです。