続いては、AGA治療薬フィナステリドについて、よくある疑問にお答えしていきます。


医師に相談するタイミングを見誤らないためにも、それぞれのパターンについて見ていきます。


フィナステリドで実際に副作用が出た場合、その副作用は治るのでしょうか?

この研究では、前立腺肥大症治療で使う通常の用量のデュタステリドとフィナステリド内服により、男性ホルモンの変化と精液所見の変化をみています。この研究も健常者を対象としていますが、精子数が一時的に軽度の低下をきたしたものの、内服継続中に回復し、中止後も元の値を維持していました。一時的に低下したとしても、もとの総精子数が平均で200x106個でしたので、35%低下したとしても基準値(総精子数は39x106個以上がよい)におさまりますので問題にはなりにくいです。一方で精子運動率はどちらの薬剤でも内服中および薬剤中止後24週経過した後でも低下したままでした。治療開始前の精子運動率が平均61%から67%とこちらも良好でしたので、今回の研究で示された12%の低下が起きても基準値(精子運動率は42%以上がよい)におさまりますので、あまり問題になる変化とは言えないようです。以上から、この研究では健常者で精液所見がもともととてもよい方であれば、デュタステリドやフィナステリドを通常量内服しても精液所見が基準値を下回るような悪化は起きにくいという結論になるでしょう。
デュタステリドの添付文書でも全体として精液所見に有意な悪影響がないと記載があります。しかしながら、記載されたデュタステリド1日0.5mg投与27例中2例において、投与52週で精子数が90%低下したこと、投与中止後24週目には改善したとあります。したがって、少なくともデュタステリド(あるいはフィナステリド)内服中で精液所見に異常を認めた場合は中止を検討する必要があると考えられます。
今回ご紹介した論文では男性機能についても検討しています。勃起不全や射精障害は3から6%に発生していますが、偽薬投与群と差はありませんでした。しかしながら、5α-還元酵素阻害薬で起きた勃起不全が薬剤中止後も遷延する場合があることも報告されています(La Torre A et al., Pharmacopsychiatry 2016)。男性機能障害についてもよく理解した上での治療が必要です。
次回は、男性不妊症でフィナステリドを内服していた場合についての論文を紹介いたします。

プロペシアの臨床試験において、被験者にプラセボ(有効成分の入っていない薬)を投薬したところ、ほとんど変わらない割合で「性欲減退」や「勃起機能の低下」という副作用を訴えた人がおりました。

長期のフィナステリド服用は効果を安定させるためだけでなく、と言えます。

ED治療薬とは、勃起できない、あるいは行為中に勃起を維持できない(中折れ)といったEDの諸症状を改善する薬です。

●目的:海外第Ⅲ相二重盲検比較試験とその長期継続試験において、プロペシア※の5年間の有効性及び安全性を評価する。
●対象:18歳以上41歳以下の男性で、Modifled Norwood/Hamilton分類においてⅡvertex型、Ⅳ型、Ⅴ型に分類される、中等度までの頭頂部脱毛を有するAGA患者1,553例(2年目以降は1,215例)
●方法:1年(48週)間はプロペシア※錠1mg群対プラセボ群=1:1、2年目にプロペシア※錠1mg群対プラセボ群=9:1の比に振り付け、3年目には1年目にプロペシア※錠1mg群に振り付けた被験者のみプロペシア※錠1mgに戻し、その他の被験者は変更しないで1日1回、合計5年間継続投与した(同じ試験方法による2つの試験の統合解析)。
●評価方法:プロペシア※錠1mgを5年間継続した被験者と、プラセボを5年間継続した被験者の副作用発現を評価した。
注) プロペシア※錠の承認されている用法及び容量は、「男性成人には、通常、フィナステリド(プロペシアジェネリック)として0.2mgを1日1回経口投与する。なお、必要に応じて適宜増量できるが、1日1mgを上限とする」
です。(詳細は添付文書をご確認下さい)
※1 市販後において、投与中止後も持続したとの報告がある。
※2 本剤の投与中止後に、精液の質が正常化又は改善されたとの報告がある。

「AGA治療薬を毎日飲んでるけど、バイアグラも一緒に飲んで大丈夫?」

強い勃起力や効果が早く出るものから、強力な勃起力までは必要ないという方に合ったマイルドな勃起力のもの、効果の持続時間が長いものなど、ライフスタイルに合わせたED治療薬を選択いただくことができます。

フィナステリドの副作用には上記のような症状があります。重大な副作用には肝機能障害があり頻度は不明です。副作用の発生を抑えるためには、医師の指示に従い用法用量を守ってフィナステリドを服用するようにしましょう。

バイアグラとAGA治療薬の併用は、一般的に問題ないとされています。ためです。

フィナステリドは全てのAGA患者に効果があるわけではありません。AGAを引き起こす5αリダクターゼには「Ⅰ型」「Ⅱ型」の2種類があり、フィナステリドは「Ⅱ型」にのみ作用します。そのため、頭部に5αリダクターゼⅠ型が多く存在する方にはフィナステリドの効果がみられず薄毛は改善されません。その場合は5αリダクターゼⅠ型に働きかける「ザガーロカプセル(デュタステリド)」を使用します。

フィナステリドの効果は2年ほどで頭打ちになる場合が多いが、例外的にV型(頭頂部が薄くなるバターン)のみ改善傾向が長期的に続きます。
全体的にはフィナステリドを長期内服した場合でも良い結果は続きます(効果がピークアウトすることはあるが、減弱はしにくい)。
長期で内服した場合でもこれまで知られていた副作用以外の新たな副作用は見られませんでした。


症状が出ればフィナステリドを中止するので大丈夫なのでしょうか。

種類:ミノキシジル外用薬、ミノキシジルタブレット
有効成分:ミノキシジル
用量:内服薬2.5㎜g~5㎎・外用薬5%~8%が一般的
効果:発毛効果、毛根の血流改善
特徴:フィナステリドとの併用可能

プロペシアでED気味になっている旨を含め、医師へとしてみましょう。

フィナステリドの代謝には、肝臓のチトクロムP450(CYP3A4)が関与しているが、明らかな薬物相互作用を示す薬剤は知られておらず他の薬剤との併用に関しても安全性は高いものと推測されています。

ただし、フィナステリドの効果はあくまでも「脱毛進行抑制」です。

しかし、肝機能障害のある患者への安全性は確認されていないため、慎重に投与する必要があります。フィナステリドは、39%が尿中に、57%が便中に排泄されるため、重度の腎機能障害のある患者や高齢者でも用量を調整する必要はありません。

なお当院では、プロペシアとED治療薬のどちらも処方しております。

フィナステリドのみでAGA治療しているのであれば、ミノキシジル製剤を追加して併用療法を試してみるのも1つです。

副作用かもしれないと思ったら、まずは担当医までご相談をお願いします。

ポストフィナステリド症候群(PFS)とは、フィナステリドの服用を中断したにもかかわらず副作用の症状が続く状態のことです。通常、副作用は薬の投与を中止すれば成分が体内から排出されるため症状も消失していきますが、フィナステリドの投与中止後に抑うつ等の精神障害や性機能低下などの症状が現れたという報告もあります。ポストフィナステリド症候群の原因はわかっておらず、現在有効な治療方法もありません。ただし、精神的要因が原因の一つとして考えられているため、Dクリニックグループではリスクを最小限にするために丁寧なカウンセリングを行なっております。例えば、下記に当てはまる方にはフィナステリドの服用をおすすめしておりません。

フィナステリドを服用しても抜け毛が止まらないのですがなぜですか?

プロペシアの反応は個人によって異なります。一定期間使用しても効果が見られない場合、他の治療法への切り替えを検討する必要があります。

フィナステリドやデュタステリドが使えないとなるとAGAは確実に進行します。

なお、これらに当てはまる方にはミノキシジルなど他薬品での治療をおすすめしております。フィナステリドとミノキシジルは作用機序が異なるため、同じような副作用が生じることはありません。フィナステリドの副作用が心配な方は、カウンセリング時に医師にご相談ください。

そのためそれほど心配する必要はないので、安心して治療しましょう。

一般的に用いられるAGA(男性型脱毛症)の治療薬としては、フィナステリド(内服)・デュタステリド(内服)・ミノキシジル(内服および外用)が挙げられます(※1)。

フィナステリドやプロペシアでED(勃起不全)を起こす可能性を解説

フィナステリドは1日1錠服用する薬です。飲み忘れたからといって1日に2錠服用するのは避けましょう。また、一度の服用で24時間効果が持続するため、いつ飲むか決めておく必要があります。例えば朝8時に服用し、翌日は夜10時に服用すると、薬の間隔が24時間以上空いてしまうため作用が切れる時間が発生してしまいます。常に薬の作用が持続するよう、あらかじめ薬を飲む時間を決めておきましょう。

プロペシアはEDの原因になる?服用をやめれば治る?改善方法も紹介

フィナステリドは20歳以上の男性にしか効果が期待できません。また、妊娠中の女性がフィナステリドを服用したり触れたりすると、お腹の中の男性胎児の生殖機能の発達に悪影響を及ぼす危険性があります。通常フィナステリドはコーティングされているため成分が漏れ出すことはありませんが、欠けていたり割れていたりすると皮膚から成分を吸収してしまいます。そのため、妊娠中・妊娠の可能性のある女性・妊活中の女性はフィナステリドを服用するのも触るのも厳禁です。

[PDF] 5α-還元酵素Ⅱ型阻害薬 男性型脱毛症用薬 フィナステリド錠

フィナステリドはAGAの進行を食い止める薬です。AGAは男性ホルモン「テストステロン」が還元酵素「5αリダクターゼ」と結びつき、悪玉男性ホルモン「ジヒドロテストステロン」に変換されることで発症します。ジヒドロテストステロンが毛母細胞の働きを抑制することで髪の毛の成長を阻害し、抜け毛が増えてしまうのです。
フィナステリドは5αリダクターゼの働きを抑制し、テストステロンと5αリダクターゼの結合を防ぎます。その結果ジヒドロテストステロンが作られにくくなり、抜け毛の進行を食い止めることができるのです。

また、プロペシア(フィナステリド)は厚生労働省から認可された医薬品です ..

プロペシアを服用して男性機能の低下を感じられている方がいらっしゃるとすれば、それは副作用として性欲減退や勃起機能の低下があるプロペシアを飲むことによって、副作用への不安が生じ、結果、になってしまっているとが考えられます。

プロペシアを服用して性機能障害が見られた場合は、専門医に相談しましょう。 EDの治療法


AGA治療薬のフィナステリド・プロペシアは医師の処方が必要です。個人輸入による通販での購入にはリスクがあります。これらの薬を安全かつ便利に入手する方法や、通販で購入する際のデメリットとリスクについて医師が詳しく解説します。

産毛のような、十分に育たない髪の毛が増えた; 枕の抜け毛が目立つようになった ..


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「抜け毛が気になる」「生え際が薄くなってきた」というような悩みがあって、AGA治療に興味がある方も多いのではないでしょうか。 ..

AGA治療薬として最初に開発されたのはプロペシア錠です。プロペシア錠はフィナステリドを主成分としており、その後ジェネリック医薬品の「フィナステリド」が開発されました。フィナステリドは成分名と医薬品名のどちらにも使われています。