その結果、デキサメタゾンプロピオン酸エステル軟膏 0.1%「MYK」
ステロイド骨格に脂溶性官能基を導入することにより,局所での高い貯留性と持続的な抗炎症作用を特徴としており,2009年12月に発売された。形状は粉末噴霧式で1日1回噴霧,合計400μgで,容器が特徴的なツインライザー®という専用噴霧器を用い,両鼻腔に同時に噴霧する。粉末の入ったカプセルを1回ごとに「弾込め」する必要があり,やや煩雑ではあるが,同時に薬量が不十分になる心配がなく,また使用を忘れることも少ない。
やや煩雑な噴霧ごとのカプセル充填の改善目的に,2012年6月には14日間分を噴霧器に充填した定量噴霧式残数カウンター付き点鼻噴霧剤が発売となった(図16)。
デキサメタゾン(メサデルム) 0.12% デキサメタゾン吉草酸エステル(ボアラ ..
FFに先駆けて,フランカルボン酸エステルを用いて作用時間を長くした1日1回のステロイド点鼻薬として2008年9月に発売された。形状はFFと同じ霧状の液体で,1日1回各鼻腔に2噴霧ずつ合計200μgで,56噴霧の2週間用と112噴霧の4週間用がある。容器は従来品に近いが,馴染みがあるためかFFより好まれる場合もある。
治療効果は季節性アレルギー性鼻炎に対してロラタジン単剤と比較して有意に有効であるとされている(図14)3)。
従来親しまれてきたフルチカゾンプロピオン酸エステル(以下,FPと略)を継いで,わが国では2009年6月にフルチカゾンフランカルボン酸エステル(以下,FFと略)が販売開始された。1日に2回の投与が必要であったFPに比べて,FFではステロイド骨格の17α位のプロピオン酸エステルがフランカルボン酸エステルに置き換えられたことによって,グルココルチコイド受容体に対してきわめて高い親和性を有していることから,1日1回投与となった。in vitroならびに動物実験では,FPと同程度もしくはそれ以上の抗炎症効果を示す1)。また,FFのアドヒアランスの低下の原因となっていた液垂れや匂い,味も改善され(図12),より使いやすい薬剤となっている2)。
形状は霧状の液体で,1日1回各鼻腔に2噴霧ずつ,合計110μgで2週間使用できる。デバイスには,人間工学に基づき年齢にかかわらず使いやすい形状と横押し型の噴霧システムを選択し,液垂れの少ない1噴霧あたり27.5μgの定量噴霧ポンプを採用している。ノズルは短めに設計されており,ガラス製ボトルを覆う外部容器には薬剤残量の確認ができるようウィンドウが設けられているなど,これまでの点鼻薬にはない様々な工夫がなされている。
小児適応としてはFPの小児用フルナーゼ®がある。成人用FPは50μgであるが,小児用は25μgに減量してある。7歳以上15歳未満で鼻閉の強い症例には積極的に導入するのがよい。
[PDF] 3. 副腎皮質ステロイド剤(外用薬)のランク分類と副作用・使用方法
2003年11月に発売されたドライパウダーのステロイド点鼻薬であり,1日2回噴霧,合計100μgである。容器にはカウンターがついており,残存量が確認しやすくなっている。
ステロイド薬としての働きに加えて,ドライパウダーに混合されているヒドロキシプロピルセルロースが粘液により浸潤し鼻粘膜を被覆することで,アレルゲンの粘膜との接触を阻止する。ドライパウダーで鼻粘膜に付着しやすいため効果が持続し,ステロイドも最少量ですむ。
以上の薬剤の特徴を表6 4)にまとめる。
パウダー製剤の特徴として①粘膜付着性,②被覆作用,③局所徐放性が挙げられる。吸入で噴霧された粒子は,その粒子径により気道の到達部位が決まる。パウダータイプのデキサメタゾンとベクロメタゾンは粒子径を平均90μmに設計することで,そのほとんどが鼻粘膜に捕捉され沈着するようになっている。鼻粘膜に沈着したパウダー粒子は粘液によって湿潤すると鼻粘膜を被覆し,鼻粘膜へのアレルゲンの接触を防ぐ効果も発揮する。また,薬剤は局所粘膜で徐放性に効果を発揮する。使用感が少なく,液垂れがないこともパウダー製剤の特徴と言える。これに対してFFは1回投与量を少なくし,噴霧の粒子を細かくすることで対応している。
しかし,患者によっては使用感が少ないために本当に噴霧されているかわかりにくいと訴えることもある。使用感について付け加えると,防腐剤の香りを嫌がる場合や,逆にその使用感を噴霧している実感として重要視する患者もいる。。
欧米ではすでにアレルギー性鼻炎に対する第一選択薬として鼻噴霧用ステロイド薬は認知されているが,わが国では必ずしもその状況には至っていない。わが国ではアレルギー性鼻炎に対する治療を必ずしも耳鼻科医,アレルギー科医のみで行っているわけではないので,医師側の認知度の低さという問題もある。しかし,わが国での鼻噴霧薬に対するアドヒアランスの悪さを指摘する声があることも事実である。
アレルギー性鼻炎患者が鼻噴霧用ステロイド薬投与を中止した理由に関する海外のアンケート調査(図10)では,液垂れによる嫌悪感が最も強い1)。症状の改善に関する不満よりも鼻噴霧用ステロイド薬の形態が問題視されており,これがアドヒアランスの低下につながっている。
しかし現在,わが国では様々な鼻噴霧用ステロイド薬が販売されており,デバイス形態,薬剤形態も様々である。。
臨床的に効果が期待される薬理作用は糖質コルチコイド作用で,合成副腎皮質ステロイド剤は薬理作用を ..
は,使用する薬剤の効果発現に要する時間と患者の例年の飛散花粉に対する過敏性を念頭に置いて,1)。
鼻噴霧用ステロイド薬の初期療法の可能性は以前から論じられており,その有効性については現在,検討がなされている。海外の花粉症を対象とした鼻噴霧用ステロイド薬による季節前投与のプラセボ対照ランダム化比較試験では,鼻噴霧用ステロイド薬の有用性が明らかにされている。日本でもスギ花粉症に対する鼻噴霧用ステロイド薬の初期療法がシーズン中の鼻症状を有意に抑制し,また眼症状の増悪を抑えるとの報告がある。
また,鼻噴霧用ステロイド薬の初期療法の開始時期については,鼻噴霧用ステロイド薬の「効果発現が約1~2日と早い」という特徴を生かし,花粉飛散直前または症状出現時の開始でよいとの考え方が一般的であるが,例年症状が強い患者については早期の治療開始が望ましいと考えられている。花粉飛散日以前よりすでに微量の花粉飛散は始まっており,症状の強い患者では症状がなくてもこうした微量花粉による鼻粘膜のアレルギー性炎症がすでに始まっていると考えられ,これを早期から抑制することで症状の重篤化を防ぐ目的がある。
(抗ヒスタミン薬の内服により,眠気が自覚されないまま集中力・判断力・作業効率の低下を引き起こすこと)。
鼻噴霧用ステロイド薬はアレルギー性鼻炎に対して強力な抗炎症作用を示し,くしゃみ,鼻汁,鼻閉の3症状に等しく効果がある。これによりガイドラインでは通年性アレルギー性鼻炎・花粉症で共に,くしゃみ・鼻漏型,鼻閉型・充全型を問わず中等症以上で推奨されている(48ページ表 3,49ページ表 4参照)1)。欧米ではアレルギー性鼻炎に対する第一選択薬と認知されており,耳鼻科医にとっては,アレルギー性鼻炎の薬物治療においてすでに鼻噴霧用ステロイド薬は第2世代抗ヒスタミン薬と同等に使用頻度が高い薬剤と言えるが,わが国ではまだ抗ヒスタミン薬に比べて少数である(図9)2)。
である。効果発現も早く。また,。
0.1% プロピオン酸デキサメタゾン(メサデルム®) 0.12% デキサメタゾン吉草酸 ..
ガイドラインでは,鼻噴霧用ステロイド薬の特徴を表51)のようにまとめている。鼻噴霧用ステロイド薬はアレルギー性鼻炎の治療薬として最も有効な薬剤のひとつであり,鼻粘膜局所で作用を発揮し,そのターゲットは鼻粘膜の浸潤性炎症細胞や構築細胞である。
Okudaらは局所ベクロメタゾンの作用機序について鼻粘膜上皮層中のマスト細胞の減少を初めて報告した。さらに全身投与とは異なり,鼻局所のⅠ型アレルギー反応の即時相,遅延相の両者を抑制していることを明らかにした2)。このことはOtsukaら3)によって追試され,フルチカゾンを用いて大西ら4)によっても報告された。この報告では粘膜粘液上皮層中の好酸球数も減少したことが示されている。
現在,鼻噴霧用ステロイド薬は抗炎症作用が非常に強く,鼻粘膜においては粘膜型肥満細胞,好酸球,T細胞,樹状細胞などの鼻粘膜浸潤細胞のみならず,上皮細胞や分泌腺などの鼻粘膜構築細胞にも作用し,多彩な抗炎症効果を示すと考えられている(図8)5)。
だと考えられている。喘息が下気道のアレルギー性炎症であるのと同様に,アレルギー性鼻炎は上気道のアレルギー性炎症であり,症状はそれら潜在的なアレルギー性炎症の上に出現するものであるため,(図5)。
反復する抗原曝露による鼻粘膜過敏性亢進のメカニズムとして,最小持続炎症(minimal persistent inflammation;MPI)が知られている1)。これは,軽度な抗原曝露によって症状は発現しなくても鼻粘膜に好酸球や好中球などの細胞浸潤がみられ,さらに上皮細胞におけるICAM-1発現が亢進するなど炎症が惹起されている状態を指す。MPIによる鼻粘膜過敏性の亢進はさらなる抗原曝露による症状出現につながるため,MPIの抑制は症状出現の予防において重要な課題である。。
以前は喘息でもβ2刺激薬による対症療法が中心であったが,近年では吸入ステロイド薬,抗ロイコトリエン薬(抗LTs薬)をコントローラー(長期管理薬),β2刺激薬をリリーバー(発作治療薬)として用いている。「One way, One disease」の言葉の通りにアレルギー性鼻炎に当てはめると,抗ヒスタミン薬のみによる対症療法を離脱し,鼻噴霧用ステロイド薬,抗LTs薬をコントローラー,抗ヒスタミン薬をリリーバーとして用いるというのが現在の治療方針である(図6)。
わが国では点鼻薬は血管収縮薬のイメージが強く,どうしても頓用として使われることが多い。しかし,(図7),。
鼻噴霧用ステロイド薬は以前より使用されていた薬剤であるが,近年ではアレルギー性鼻炎におけるアレルギー性炎症の存在が認知されたことにより,その存在感が増した。欧米ではアレルギー性鼻炎に対する薬物治療の主役となったのを受けて日本でもここ数年で新しい薬剤が登場し,それぞれの特徴を生かし患者に合わせて使用することが できるようになった。
ステロイド外用薬の種類 / アトピー性皮膚炎!かゆみをやっつけよう!
である。すなわち,抗原抗体反応によって肥満細胞が活性化し,ヒスタミンの放出によって知覚神経が刺激される。これらは,主として抗原誘発後の数分以内に即時相反応として現れる。また脂質メディエーターが産生され血管拡張や炎症細胞の遊走が起こるが,これらは遅発相反応として数時間後に引き起こされる反応である1)。
知覚神経が刺激されると,患者にはくしゃみ発作が起こる。ヒスタミンは鼻腺にも分布しており,くしゃみと同時に鼻汁分泌が起こってくる。「くしゃみ・鼻漏」は,このようなヒスタミンによる病態が臨床症状の前面に現れている病型である。多くの場合,くしゃみと鼻漏はほぼ同じ程度に症状が発現するので,この2つの症状を一緒に扱っている。
一方の「鼻閉」は,くしゃみ・鼻漏は軽度で,主な臨床症状が鼻づまりの症例である。ロイコトリエンやトロンボキサンなどの脂質メディエーターによって,鼻粘膜血管,特に容積血管が拡張するため,患者は鼻づまりに悩まされる。好酸球などの遊走細胞もこれらの症状に強く関与している。
(以下,ガイドライン)している。している。「その逆で,をいう。である(表1)1)。
では,実際の各症状の重症度はどのように決められているのだろうか。ガイドラインでは,表2 1)のように詳細に定義されている。である。鼻閉は数値化できないので,患者の自覚症状(印象)を基準にしている。
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
開封済みのメサデルムは、誤使用を避けるために廃棄してください。未開封のメサデルムは、室温で保管しておけば使用期限まで使用できますが、自己判断で塗布するのは避けてください。
ステロイド外用薬は、症状や部位に応じた適切なものを使用しなければ、十分な効果が期待できないばかりでなく、副作用が生じる可能性が否定できません。
皮膚に何らかの症状がある場合は診察を受けたうえで、適切な薬の処方を受けてください。その際、残薬があることを伝えてくだされば、処方内容や処方量に反映致します。
・診療報酬上の先発品が存在しない後発医薬品です。 ・一般名処方マスタ名※ デキサメタゾン軟膏0.1%
ステロイド外用薬を塗ると皮膚が黒くなるといわれていますが、それはまったくの誤解です。一般に私たちの皮膚の表皮にはメラニン色素がたくさんあり、紫外線を防いでくれる働きがあります。しかし、アトピー性皮膚炎のように皮膚の炎症が長引くと、表皮が壊れてメラニン色素が真皮に落ちてしまいます。真皮に落ちたメラニン色素は体外になかなか排泄できませんので、体内の貪食細胞が処理してくれるのを待つしかありません。皮膚炎が強ければ強いほど、かゆくて引っ掻きますので、表皮がたくさん壊れ、真皮にメラニン色素が落ちることになります。貪食細胞の能力には限りがあるため、真皮内のメラニン色素はその場所に沈着してしまいます。つまり皮膚が黒くなるのはステロイド外用薬とは無関係で、アトピー性皮膚炎の炎症が強く、たくさん引っ掻いたことを意味しています。
炎症が強いときは、炎症の赤みで黒い色素沈着がはっきりしませんが、ステロイド外用薬で炎症が軽快して赤みが治ると、一挙に黒い色素沈着が目立つため、ステロイド外用薬で黒くなったと勘違いされてしまうのです。色素沈着を予防するためには、炎症→かゆみ→掻破を起こさないように、皮膚炎をあらかじめしっかりコントロールすることが大切です。
デキサメタゾン製剤(経口剤及び注射剤)、プレドニゾロン製剤 ..
することを考慮する。
と考えられている。大半の市販の点鼻薬には血管収縮薬が含まれており,実はこれに起因する一般用医薬品による薬剤性鼻炎が問題になっている。メカニズムとしては,連用することによって鼻粘膜α受容体の反応性が低下することが考えられている。それによって,患者はしだいに1日に何回も点鼻するようになる。血管収縮薬そのものよりも,防腐剤として含有されている塩化ベンザルコニウムが問題であるという報告がある。
経口ステロイドは,臨床的には抗ヒスタミン薬(d-クロルフェニラミンマレイン酸塩)とベタメタゾンの配合剤がよく使用されている。第1世代抗ヒスタミン薬による即効性や抗コリン作用などにより効果が強いが,眠気や作業効率低下をまねく危険性があり注意して処方しなければならない。また経口ステロイド薬を連用することによる副作用の問題も懸念されるので,1週間程度の使用期間が推奨されている。
また,最近上市された第2世代抗ヒスタミン薬配合剤には血管収縮作用のあるプソイドエフェドリンが含まれており,くしゃみや鼻汁を抑制するだけでなく鼻閉を効果的に制御することができる。経口ステロイド薬・抗ヒスタミン薬配合剤と同様に,症状を早く安定化させたい症例や花粉飛散ピーク時の重症例のコントロールのために使用できると思われる。
・診療報酬上の先発品が存在しない後発医薬品です。 ・一般名処方マスタ名※ デキサメタゾンクリーム0.1%
病気の治療で内服薬を服用している場合でも、メサデルムを外用して構いません。ただし、他のステロイド外用薬を使用している場合は、併用により過剰投与になるおそれがあります。使い分けを考慮しなければならない場合もあるため、市販薬も含めて必ず併用薬をお伝えください。
1) ベクロメタゾンプロピオン酸エステルを主成分とする局所用ステロイド剤である ..
顔や陰部は皮膚が薄いため、体のほかの部位に比べてステロイドの効果があらわれやすい一方で、副作用の発現リスクも高くなります。メサデルムを使用する際は、指示された期間を超えて長期間連用したり、自己判断で広範囲に塗布したりしないようにしましょう。
物、フルチカゾンフランカルボン酸エステル、デキサメタゾンシペシル酸エステル).
メサデルムには、軟膏・クリーム・ローションの3つの剤型があり、疾患の種類や皮疹の状態、部位、季節に応じた使い分けが可能です。
軟膏は皮膚への刺激が少なく、湿潤型・苔癬化型のいずれにも使用できます。
クリームはW/O型(油性型)ですが、べたつきが少なく使用感に優れています。また、皮膚への浸透性に優れ水にも強いのが特徴です。
ローションはのびが良くさらっとした使用感で、有毛部や広範囲への塗布に適しています。
なお、軟膏とローションには、添加物として肌なじみの良いスクワランが配合されています。
50-02-2・デキサメタゾン・Dexamethasone・041 ..
ステロイドホルモンはアレルギーの免疫反応を抑える抗炎症作用により、皮膚炎の赤みやかゆみを抑えます。一方で、ステロイドホルモンには抗炎症作用以外に、血糖値をあげたり、胃粘膜を過敏にしたり、骨粗鬆症を引き起こす作用があり、そのために非常に怖い薬という印象があります。ステロイド内服薬は消化管で吸収され全身に波及するため、こういった全身性の副作用を引き起こすことがありますが、外用薬は皮膚から吸収されるため、血液中に入る量は微量で先ほど触れたような全身性の副作用が起きることは、まずありません。
一般に、ステロイド外用薬の副作用は皮膚にあらわれます。はステロイド外用薬とタクロリムス軟膏の効果と副作用をまとめたものですが、ステロイド外用薬の局所性副作用として、以下のようなものがあげられます。
一般名. デキサメタゾン (JP18); Dexamethasone (JP18/USP/INN) ; 米国の商品.
については,ガイドラインでは花粉症において「鼻閉が強い症例では経口ステロイド薬を4~7日間処方で治療を開始することがある」と記されており,する。
わが国では従来,抗ヒスタミン薬であるd−クロルフェニラミンマレイン酸塩とステロイド薬であるベタメタゾンの合剤であるセレスタミン®が広く使用されてきたが,副作用を考えれば抗ヒスタミン薬としては第2世代を用い,経口ステロイド薬を別途用いるべきである。プレドニゾロン換算で30mg/日によって,すべての鼻症状が有意に改善されることがわかっており,喘息発作時における経口ステロイド薬の使用を参考にすると,。しかし,副腎抑制などの副作用や,ステロイド離脱が困難にならないように注意しなくてはならない。
一部の医療機関ではトリアムシノロンアセトニド(ケナコルト®─A)の筋肉注射が行われている。本薬剤はデキサメタゾンと同等の力価を持ち,1バイアルの使用で2〜3週間の有効血中濃度が維持される。その反面,血中のコルチゾールは長期間抑制され,正常化するのに5週間を要する1)。この治療によって545名のうち18.8%に何らかの副作用が生じたというアンケート調査があり,それによると20歳代の女性の生理不順,注射部位の皮膚陥没などを認めたという結果であった2)。
効果について鼻噴霧用ステロイド薬と比較した報告があるが,鼻閉では同等の効果で,鼻汁・くしゃみにおいては鼻噴霧用ステロイド薬のほうが有用であったことから,。