[PDF] DIニュース2020年12月2号 当院採用の副腎皮質ステロイド注射薬一覧


これら以外にも様々な副作用がありますが、必ず起こるわけではありません。
副作用を知っておくことで、予防することができますし、起こったとしても早期の対処ができます。
ですから、ステロイドをこわがる必要はないのです。


特に糖質コルチコイドは、糖代謝、蛋白質代謝、脂質代謝、電解質代謝 ..

「ステロイドには、副作用が多い!」という印象をお持ちの方も多いと思いますが、このような副作用のデメリットを差し引いたとしても、それ以上のメリットがあるのです。
ですから、現在でもステロイドが多く使用されているのです。
ステロイドは「両刃の剣」と例えられるように効果も副作用も強力なのですが、むやみにこわがる必要はありません。
当院ではステロイドをより安全に使うため、投与法の工夫や副作用対策として予防薬の投与などを行っています。
たくさんの難治性疾患に対する治療の切り札となってきたステロイドのメリットを最大限に発揮できるよう、薬剤師として患者さんに正しい情報を提供していきたいです。

・副腎不全(ステロイド離脱症候群)
ステロイドホルモンは、1日にプレドニン換算で2.5〜5mg程度が副腎皮質から分泌されています。
しかし、それ以上の量を長期に使用した場合、本来分泌するはずのステロイドホルモンが分泌されなくなってしまいます。
そのため、急に服用を中止すると体の中のステロイドホルモンが不足してしまい、倦怠感、吐き気、頭痛等の症状が見られることがありますので、自己中断しないことが大切です。
副腎不全になると内因性ホルモンであるヒドロコルチゾン(コートリル®️)を服用して体内のステロイドを補います。

抗炎症作用を有し、電解質代謝に影響を及ぼすが、デキサメタゾンは前者の作用が著しく、後者の作

・精神症状[開始当日〜]
ホルモンの影響で精神状態に変化が起こることがあります。
特に多いのが不眠です。
本来、自己分泌されるステロイドの血中濃度は早朝に高く午後から低下することが分かっており、そのリズムに合わせて服用する方法を取ることで改善します。
抑うつ状態は一過性のものですが、睡眠導入剤や向精神薬を使用することもあります。

・高血圧[1、2ヶ月〜]
血管平滑筋に作用し降圧系を抑制したり、鉱質コルチコイド作用により腎尿細管でのナトリウム再吸収を促進させ、徐々に血圧を上昇させます。
ステロイドの減量で元に戻ることが多いですが、高血圧が続く場合には降圧薬の服用が必要です。

(9)電解質代謝作用により,電解質異常が増悪することがある。程度はさまざ

糖質コルチコイド製剤の適応症は副腎不全や関節リウマチ、膠原病、悪性腫瘍、皮膚疾患、重症感染症など。2020年7月には、糖質コルチコイドを重症COVID-19患者に使うことが厚生労働省によって認定された。認定されたのは、コルチゾールをより強力化した、合成ステロイドのデキサメタゾンを使った医薬品。デカドロン(日医工)、デキサート(富士製薬工業)が使われている。肺障害や多臓器不全につながる全身性炎症に対して、予防あるいは抑制効果を見込んだもので、英国での臨床試験を基にした決定だ。

他のステロイドホルモン同様、副腎皮質ステロイドは細胞膜を通過し、細胞内にある転写因子型の受容体に結合して働く。特に糖質コルチコイドは、糖代謝、蛋白質代謝、脂質代謝、電解質代謝、血液成分の調整、神経系や循環器系、消化器系、内分泌系の制御、免疫・炎症抑制など多数の生理作用を持つ。そのため臨床で使われている製剤も20以上と数多くある。浸透性が高いため、投与方法も経口、静脈注射、経皮など多岐に渡る。

[PDF] 生理食塩水 生理食塩水 デキサメタゾン パロノセトロン ブドウ等

糖質コルチコイド、鉱質コルチコイドともに、コレステロールを出発点とする生合成経路で作られ、こうした経路でできるホルモンはステロイドホルモンと総称される。動物種によって生合成経路は少しずつ異なり、ホルモンの種類も変わる。例えば糖質コルチコイドとしてヒトではコルチゾールを、ヒト以外の哺乳類ではコルチコステロンを、それぞれ主に使う。

副腎で産生されるステロイドホルモンの総称。大別すると糖質コルチコイドと鉱質コルチコイドに分けられ、具体的な分子種は生物種によって変わる。ヒトでは主に、糖質コルチコイドとしてコルチゾール、鉱質コルチコイドとしてアルドステロンを産生する。特に糖質コルチコイドは医薬品として使われるケースが多い。2020年には糖質コルチコイド製剤のデキサメタゾンが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療薬として認められた。


電解質異常の中でも、K 値異常は臨床で見られる頻度が高く、多くの要因が関与し ..

ステロイド内服薬は多数ありますが、主な違いは効果持続時間です。
また各薬物によって糖質コルチコイド作用と鉱質コルチコイド作用の強さが異なります。
臨床で期待される抗炎症、免疫抑制などの効果は糖質コルチコイド作用の強さに依存しています。
鉱質コルチコイド作用はナトリウムの再吸収亢進とカリウムの排泄亢進があり、高血圧や電解質異常等の副作用として現れることがあります。
下の表に、当院採用薬の生物学的半減期、糖質コルチコイド作用の等価用量、糖質コルチコイド作用と鉱質コルチコイド作用の効力比(ヒドロコルチゾンを1とした場合)をまとめました。
等価用量とは、同等の効果を発現させるのに必要な用量(mg)のことです。

例えば、化学療法に起因する嘔吐や下痢等による電解質異常では制吐剤や止瀉薬の使用、および電解質 ..

・抗炎症作用
炎症とは、組織傷害に対して生体がその因子を排除し、組織を修復するために生じる一連の防御反応のことを指します。
その際に炎症や免疫、アレルギーに関与するサイトカイン(IL−1、IL−6、TNF−αなど)や炎症、発痛に関与するプロスタグランジンといった物質が作られます。
ステロイドはこのような炎症を起こす物質をブロックして炎症を拡大させる白血球の働きを抑える作用があります。

コルチゾール検査は高血糖・低血糖、高血圧・低血圧、電解質異常(Na、K)や ..

「ステロイドは飲みたくないです。」
先日、膠原病で他院より紹介入院された患者さんからこのようなことを言われました。
お話を聞いてみたところ、以前ステロイド治療で顔がパンパンに腫れて嫌な思いをしたため、「もうあんな目には遭いたくない!」と仰っていました。
十数年間、私が薬剤師として働きだした頃からこのようにステロイドを否定する声をよく耳にしてきました。
当院では、主に膠原病(関節リウマチ、全身性エリテマトーデス等)や呼吸器疾患の治療などにステロイドが使用されています。
ステロイドに対する正しい知識を理解して頂けるように今回はステロイド内服薬についてお話ししたいと思います。

抗炎症作用を有し、電解質代謝に影響を及ぼすが、デキサメタゾンは前者の作用が著しく、後者の

膠原病では、用量の微調節が可能であるため、主に生物学的半減期が12~36時間の中間型のプレドニン®やメドロール®が最も広く使用されています。
メドロール®は鉱質コルチコイド作用(電解質への作用)がほとんどなく長期投与が必要な場合に多く使われています。
長時間型のデカドロン®やリンデロン®はステロイドの中でも作用が強力で髄液などへの移行性がよく細菌性髄膜炎にも使用されます。