メラトニンと光は密接に関係していて、2つの大きな影響があります。
レムウェルはイクラ由来の脂質と、深海ザメであるアイザメの肝油から得られるDHA、EPA、DAGE(ジアシルグリセリルエーテル)を含む。サプリメントを摂取すると、ノンレム睡眠の最も深い段階にあたる「深睡眠」とレム睡眠の時間がそれぞれ長くなり、睡眠のサイクルが安定することを、脳波測定で確認している。サプリメントに含まれるDHAは睡眠を誘導する脳内ホルモンのメラトニンを分泌させる作用があることが報告されている。イクラには両親媒性のリン脂質が豊富に含まれ、このリン脂質がDHAと結合すると、DHAの血液脳関門通過を促し、脳内への作用を高める効果があるとされる。
メラトニンとセロトニンは大きな関係があることが分かってきています。
NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。
メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。
メラトニンは、以下のように認知機能と関連していることが報告されています。
【1】不眠症の患者を対象に、メラトニンを1日あたり7mgの量で10年間摂取させたところ、不眠症が改善されたことから、メラトニンは不眠症改善に役立つと考えられています。
多くの生物でメラトニンは生体リズム調節に重要な役割を果たしています。鳥類での渡りのタイミングや季節性繁殖(メラトニンには性腺萎縮作用があります)などの季節のリズム、睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどの概日リズム(サーカディアンリズム)の調整作用があります。
メラトニンは日中に分泌したセロトニンが原料となって分泌されます。
十分な睡眠が記憶の定着や学習能力に重要であることはよく知られていますが、メラトニンは睡眠の質を向上させることで間接的にこれらの機能をサポートします。また、概日リズムの調整によって、昼間の集中力や作業効率の向上にも繋がるようです。
松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモン。魚類や両生類に始まり、鳥類、齧歯(げっし)類、ヒトを含めた霊長類に至るまで多くの動物で産生され、繁殖や渡り鳥の飛来などの季節性リズムや、日々の睡眠や体温、ホルモン分泌などの概日リズム(サーカディアンリズム)の調節に関わっている。
役割:深部体温を下げる 副交感神経を優位にして、気持ちを落ち着かせる 呼吸や脈拍、血圧を低くする 抗酸化作用(老化防止、抗癌)免疫力向上
メラトニンの分泌は加齢とともに減少し、認知機能の低下や睡眠障害と関連することが示唆されています。適切なメラトニンバランスが高齢者の認知機能を維持し、質の高い睡眠を促進する可能性があります。
松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモン。魚類や両生類に始まり、鳥類、齧歯(げっし)類、ヒトを含めた霊長類に至るまで多くの動物で産生され、繁殖や渡り鳥の飛来などの季節性リズムや、日々の睡眠や体温、ホルモン分泌などの概日リズム(サーカディアンリズム)の調節に関わっている。
卵胞内にも存在するメラトニンはその抗酸化作用で活性酸素から卵子を保護している可能性がある。卵子
メラトニンの分泌には就寝前から部屋の照明の明るさを抑えることが重要です。
けていると、メラトニンの分泌が抑えられて、子どもはなかなか眠りにつくことが
メラトニンの分泌が低下すると、以下のような健康リスクが増加する可能性があります。
睡眠にもホルモンの働きが大きく関わっている。脳の中心に位置するグリーンピースほどの大きさの松果体から分泌される「メラトニン」だ。
メラトニンは、女性ホルモンとも相互作用することが示唆されています。メラトニンは、エストロゲンやプロゲステロンといったホルモンの分泌に影響を及ぼすとされています。月経周期の開始と期間、さらに閉経時期の調整に役立つようです。
また、メラトニンの分泌量は年齢とともに減少し、更年期の症状やホルモンバランスの乱れに関連することが示唆されています。さらに、メラトニンは抗酸化作用を持ち、細胞の老化を抑制する効果も期待されています。
またメラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンで、起床して朝の光を浴びて ..
さらに、午前中には「幸福ホルモン」として知られるセロトニンが活発に合成されることで体内時計がリセットされ、1日のリズムを整えます。 そして、午後から深夜にかけてセロトニンを材料としてメラトニンが徐々に合成され、体内濃度が上昇します。これにより、夜間の深い眠りを促進します。
メラトニンは自然な眠気を感じさせ、体内時計を整える役割があります。
【3】非妊娠または妊娠中の女性を対象に、メラトニンを1日あたり6mgの量で摂取させたところ、血中抗酸化能が有意に上昇していたことから、メラトニンは抗酸化作用を持つと考えられています。
睡眠は、健康に欠かせない役割があります! 眠ることで、私たちのカラダは毎晩 ..
●老化を防ぐ効果
メラトニンには強力な抗酸化作用があり、加齢を遅らせることができるとされ、アンチエイジングの代表的なアミノ酸とされています。
メラトニンを増やすためにも、体内時計を整え、規則正しい生活を送ることが重要です。【3】【4】
メラトニン合成酵素遺伝子の発現を促進することを発見しました。 ..
2023年3月に開催されたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)では、日本から米国へ移動する際に日本代表(侍ジャパン)の佐々木朗希投手がメラトニンを含むグミを食べたことで、機内で熟睡できたエピソードが披露されている。寝る前にメラトニンを服用すると寝つきが良くなる効果は確認されているが、不眠症に対する改善効果は乏しいことが分かっている。
日本ではわざわざメラトニン受容体に作用する薬が睡眠薬として用いられて ..
快眠のための生活習慣にはふたつの役割があります。ひとつは直接的な役割で、「運動」や「入浴」のように習慣そのものが直接的に快眠をもたらす場合です。もうひとつは間接的な役割で、良い習慣で体内時計を24時間にきっちりと調節すれば、規則正しい睡眠習慣が身に付いて快眠が得られます。そのための習慣として「光浴」があります。そしてこれらの習慣はそれを行うタイミングが重要なことも分かっています。
体内時計に働きかけることで、覚醒と睡眠を切り替えて、自然な眠りを誘う作用がある「睡眠ホルモン」、それがメラトニンです。
メラトニン(Melatonin)は睡眠や覚醒のリズムを調節するホルモン。太陽光など環境から入る光刺激が弱まると、脳内の松果体で分泌されるメラトニンの量が増える。逆に環境光が多い日中はメラトニンの分泌量は低い。このような日内変動を概日リズム(サーカディアンリズム)とも呼ぶ。メラトニンには催眠作用があるため、欧米では睡眠薬としてドラッグストアなどで販売されている。メラトニンを含むサプリメントは日本国内でも個人輸入できるが、日本では食品ではなく医薬品としてのみ承認されている。
メラトニンは脳内の松果体から夜間に分泌されるホルモンで、夜であることを全身に伝える役割 ..
インターネットをみていると、メラトニンを摂取すると悪夢が増えるという口コミなどがあります。メラトニンと悪夢の関係を考えてみましょう。
メラトニンとは何ですか? | 名古屋市瑞穂区の心療内科・精神科
【4】メラトニンによって、ヒト臍帯血管内のヒドロキシラジカル捕捉活性が見られ、NOの産生を抑制されたことから、メラトニンは抗酸化作用ならびに抗炎症作用を持つと考えられています。
分泌量が増えることで睡眠を促し、体内時計を調整する役割があると考えられています。
初出:令和2年5月8日
補筆修正:令和2年5月15日、16日、6月27日
補筆修正:令和3年3月31日、7月15日、9月7日、10月21日、メラトニンを希望されてお越しになった患者さんで、併用できない内服薬がありましたので、あらためて併用できない場合を掲示しました。
メラトニンは体内のメラトニン受容体という部位に対して働きます。 ..
また就寝前のパソコン、スマートフォンなどの使用もメラトニンの分泌に悪影響を与える可能性があることが報告されています。
トリプトファンを原料にセロトニンを中間体としてメラトニンが生成され、血液に出る。 ..
体内時計(概日リズム)を調整する重要な役割を担います。特に、夜間に分泌が増加し、眠気を誘発することで睡眠をサポートします。
メラトニンは日中にはほとんど分泌されず、夜間にピークに達する「日内リズム」に影響されるホルモンです。したがって、体の睡眠と覚醒リズムに深く関わり、体内時計や概日リズム(サーカディアンリズム)をコントロールする役割を果たします。
生殖のホルモンサイクルに対するメラトニンの全身性作用の例は、メラトニンを ..
●うつ症状を改善する効果
うつ病により、レム睡眠前の時間が短くなってしまうなどの睡眠の異常が起こることがあります。この症状にメラトニンを摂取することで睡眠パターンを改善させることができるとされています。