松果体細胞は光受容性を失い,内 分泌腺に変化してメラトニンを血中に分泌するが,松 果体の分泌機
松果体を起源とするは、脳腫瘍の中では2.8%を占める。また、欧米諸国よりアジア系人種にやや多くみられる。組織学的に胚細胞腫(germ cell tumors)、松果体実質腫瘍(pineal parenchymal tumors)、神経膠腫(glioma)などさまざまなものが報告されているが、胚細胞腫が最も多い。内分泌系の異常を伴うことがあり、小児においては性の早熟化などがみられる。腫瘍が大きいと中脳水道を圧迫して閉塞性水頭症を起こし、やなどを生じることもあるほか、中脳の障害として障害(垂直方向への注視や近点を見るときに両眼が内方に向く障害〈調節・〉)がみられることもある。
[PDF] 122. 松果体メラトニンによる網膜の光感受性抑制機構の解明 池上 啓介
しばしばレントゲンや頭部CT画像にて松果体は石灰化を認めることがあるが、臨床的に問題にならないことがほとんどである。
無髄神経線維は末梢自律神経系からきたもので、網膜に入った光刺激を伝え、松果体細胞の分泌を調節している。中枢系への作用のほか、メラトニンはヒトにおいては睡眠を促進する効果があるため、これにより昼行性の日内リズムを作っているとされる。光に感受性を持つ特性から「第3の眼」と呼ばれることもある。
このようにして睡眠覚醒などの概日リズムは明暗環境に同調できる。松果体の
NAT活性は外界の光の影響も受けます。光が瞳孔を通って網膜にあるメラノプシン発現網膜神経節細胞(intrinsically photosensitive RGC:ipRGC)を刺激すると、そのシグナルが網膜視床下部路を経て視交叉上核に到達して体内時計を活性化し、上述の経路を通じてNAT活性を抑制します。日中は照度が数万〜十数万ルクスもある太陽光のような強い光によってメラトニン分泌量は著しく低下しますが、夜間であっても明るい人工照明が目に入ることによってメラトニン分泌量は低下します。例えば家庭照明の数百〜千ルクス程度の照度の光でもメラトニン分泌が抑制されることがあります(個人差あり)。ipRGCは青色光(ブルーライト)に反応しやすく、白色LEDには青色光成分が多く含まれているため、睡眠や体内時計を乱すのではないかと指摘され、「ブルーライト問題」として有名になりました。このように、メラトニン分泌は体内時計と環境光の両方から調節を受けています。
内部には松果体細胞、神経膠細胞、無髄神経線維が存在する。松果体細胞からは視床下部-下垂体系を介してが分泌されており、中枢神経系への作用としては、性線の発達抑制、抑制、プロラクチン分泌促進などの抑制作用を示す。小児から成長するにつれて松果体は縮小傾向を示し、性機能の発達に関与しているとされる。
松果体とメラトニン (Neurological Surgery 脳神経外科 23巻10号)
メラトニン(Melatonin, N-acetyl-5-methoxytryptamine)はその大部分が脳内の松果体で産生されるホルモンです。メラトニンは必須アミノ酸のトリプトファンを原料(基質)として合成されます(図)。その過程で、セロトニンをN-アセチルセロトニンに変換するN-アセチルトランスフェラーゼ(NAT)の活性が体内時計と外界の光の両者の調節を受けます。具体的には、体内時計(視床下部の視交叉上核:しこうさじょうかく)が発振する概日リズムのシグナルは室傍核(しつぼうかく)、上頸神経節を経て松果体に伝達されてNAT活性を「抑制」します。体内時計の活動は昼高夜低であるため、結果的に松果体でのメラトニンの産生量、すなわち血中メラトニン濃度は逆に昼間に低く夜間に高値を示す顕著な日内変動を示します。
多くの生物でメラトニンは生体リズム調節に重要な役割を果たしています。鳥類での渡りのタイミングや季節性繁殖(メラトニンには性腺萎縮作用があります)などの季節のリズム、睡眠・覚醒リズムやホルモン分泌リズムなどの概日リズム(サーカディアンリズム)の調整作用があります。
松果体ホルモンメラトニンはミトコンドリア機能制御を通して自然免疫細胞の活性化制御を行う
松果体(しょうかたい、pineal body)とは、左右の大半球の間、第3脳室の後上壁から突き出すように位置している長さ5~8mm、幅3~5mmの卵形の小器官であり、内分泌腺としての機能を有する。松かさ(松ぼっくり)のような形態からその名がついたとされている。
松果体(しょうかたい)から分泌されるホルモン。魚類や両生類に始まり、鳥類、齧歯(げっし)類、ヒトを含めた霊長類に至るまで多くの動物で産生され、繁殖や渡り鳥の飛来などの季節性リズムや、日々の睡眠や体温、ホルモン分泌などの概日リズム(サーカディアンリズム)の調節に関わっている。
メラトニン | 看護師の用語辞典 | 看護roo![カンゴルー]
メラトニンの生理作用の解明にはメラトニンの投与が必須である。これまで魚類に対してメラトニン投与は数多く行われてきたが、投与後のメラトニンの動態については全く知見がない。そこで腹腔内注射と経口投与(いずれも 1mg/体重1kg)によりメラトニンをキンギョに投与し、血中メラトニン濃度の経時変化を調べところ、いずれの方法でも血中メラトニン濃度の日周リズムを再現できることが判明した。
睡眠と覚醒のメカニズム ~「松果体」と「メラトニン」の作用 · 1
以上、本論文は、魚類におけるメラトニンの日周リズム、合成・代謝機構、受容体による情報伝達機構ならびに投与方法などについて総合的に明らかにしたもので、学術上、応用上寄与するところが大きい。よって審査委員一同は、本論文が博士(農学)の学位論文として価値あるものと認めた。
歯の噛み合わせを正すことで、松果体からのメラトニンの分泌を促し
メラトニンの代謝器官であると予測されるキンギョの肝膵臓を用いて外因性メラトニンの代謝をin vitroで調べたところ、メラトニンは酵素的に6-hydroxymelatoninに代謝されることが判明した。
朝、太陽の光を浴びると脳の奥にある松果体(しょうかたい)へ約14時間後に「メラトニン」というホルモンを
キンギョ脳内メラトニン受容体の結合部位数は明期に多く暗期に少ない日周リズムを示した。松果体除去あるいは恒明条件下での飼育によって血中メラトニン濃度の日周リズムを消失させると、受容体数の日周リズムも消失したことから、受容体数の日周リズムは血中メラトニン濃度の日周リズムによって駆動されていると結論された。
脳松果体から分泌される中分子ペプチドホルモン・メラトニンの鼻から脳への薬物送達とその移行経路の解明
最近,松果体ホルモンのメラトニン(以下Mt)がよく話題になっている。社会的関心が高くなったのは,時差ぼけや高齢者の睡眠障害に有効な例が報告され,免疫力の強化,抗酸化作用,老化予防の可能性などが喧伝されたからである。しかし限られた実験データからの推論が多く,基礎的な研究はまだ十分とはいえない。松果体やメラトニンに対する関心は広い研究分野に及び,ヨーロッパ,アメリカ,カナダなどでは定期的に松果体関連の学会が開かれている。
実験用マウスはメラトニンを合成できないので合成できるようにした
各種ヌクレオチド類はキンギョ脳内メラトニン受容体の特異的結合を用量依存的に減少させた。その効果はGTPS>GTP>GDP>GMP=ATP>cGMPの順であった。また各種無機塩類の影響について調べたところ、MgCl2(5mM)は特異的結合を増加させたが、高濃度の各種無機塩類は特異的結合を減少させた。その効果はCaCl2>LiCl>MgCl2>NaCl>Choline chloride=KClの順であった。これらの結果から、キンギョの脳内メラトニン受容体はG蛋白質と共役していることが示された。
メラトニンは、脳内にある松果体という場所から夜のみに分泌されるホルモンの一種で、主に睡眠に関与していることがわかっています。
メラトニン受容体の分布と性状を2-[125I]iodomelatoninをリガンドとしたラジオレセプターアッセイにより調べたところ、特異的結合は脳と網膜で高く、その結合は迅速、安定、可逆的、飽和可能であることが判明した。脳内分布を調べたところ、密度は視蓋-視床>視床下部>終脳>小脳>延髄の順に高かった。この結果、メラトニン受容体は脳内の様々な神経核や網膜に存在すること、受容体の脳内分布は哺乳類とは大きく異なることが示唆された。特に視蓋に高濃度に受容体が分布することから、視覚情報の統合にメラトニンが重要な役割を果たしていることが推察された。
[PDF] 副腎皮質ホルモンが魚類松果体でのメラトニン産生に与
2年前,香港でメラトニンの国際シンポジウムが開かれた折,アジア太平洋松果体学会を設立するよう多くの参加者から要望が出た。わが国での松果体研究の実績,研究者や研究グループの数などが考慮され,第一回の会議を浜松で開催するよう強く要請されていた。昨年2月,米国で松果体細胞についてのゴードン・カンファレンスが開かれたが,そこでの討論を足がかりに計画がねられ,主として基礎的な,そして現在の大げさで非科学的なマスコミ報道の風潮に批判的な意見をもつ研究者が集まった。日本,アメリカ,カナダ,オーストラリア,中国,香港,台湾,インド,ドイツ,フランス,英国,オーストリア,イタリア,チェコから,外国人41名を含めて計103名が参加し,文部省国際シンポジウムとして1997年3月28~31日,浜松で開催された。
この松果体から睡眠を制御している2つのホルモンが分泌されます。 それは、メラトニンとセロトニンです。 1.メラトニン
キンギョを恒暗条件下におくと血中メラトニン濃度および眼球内メラトニン含量は概日周期を示した。また培養松果体も、恒暗条件下で概日周期を示した。これらの結果から、キンギョのメラトニンリズムは環境要因のみならず内因性の生物時計による制御も受けていることが明らかになった。
脳の松果体から分泌されるホルモンです。 目に光が当たっている間は分泌量が少なく、光が少なくなると分泌量が増えます。
キンギョの血中メラトニン濃度は6月、9月に高く、12月、3月に低い明瞭な季節変化を示した。このため環境条件を変えて調べたところ、血中濃度は水温の高低にかかわらず暗期に高い日周リズムを示したものの、低水温下では暗期の濃度は大きく低下することが判明した。この結果、血中メラトニン濃度は日長と水温の双方に影響を受けるものと結論された。
メラトニンとは眠りを誘う睡眠ホルモンの一種で、脳内の松果体という器官から分泌されています。
ギリシャ人のGalen of Pergamus(131 to 201A.D)による牛脳での神経解剖の記載がありその中に初めて松果体を認めている.松果体はunpaired structureであり,精気の流れをコントロールしていると考えられていた.この考え方は17世紀のフランスの哲学者Rene Des—cartesに引き継がれることになる.20世紀の初めには松果体が性機能,皮膚の色素沈着に関与しており,光覚刺激に反応することが解って来た.
メラトニンは、脳にある松果体から周期的に分泌されるホルモンです。血液中のメラトニン濃度は、日中は低く、夕方頃に.
キンギョについてさらに詳しくメラトニンの日周リズムを調べたところ、血中メラトニン濃度、松果体および眼球内メラトニン含量も同様な日周リズムを示すこと、血中濃度の日周リズムは松果体に依存していること、松果体と眼球におけるメラトニン合成は互いに独立しており松果体では眼球よりも低照度の光で抑制されることが判明した。
人間にとって最も大切な器官と言える”松果体”ってご存じですか??
メラトニン(N-acetyl-5-methoxytryptamine)は脊椎動物の松果体や眼球で暗期に合成されることから、環境の明暗情報を伝達するホルモンと考えられている。メラトニンは、哺乳類においては繁殖期の決定や概日周期の同調に重要な役割を果たしているが、魚類における知見は乏しい。そこで本研究は、魚類におけるメラトニンの動態、合成・代謝機構、さらにメラトニン受容体による情報伝達系までを総合的に明らかにすることを目的としている。概要は以下の通りである。