以上より、リツキシマブとデキサメタゾンの併用療法は、ITP 患者の初回治療とし.
ITPは最も頻度の高い血液良性疾患の一つかと思います。初期治療は副腎皮質ステロイドというところに異論の余地はないのですが、頻度の高い疾患の割にステロイドの種類や量、適切な減量スケジュールについての質の高いエビデンスは意外に少なく、経験的にプレドニゾロンか高用量デキサメサゾンが選択されます。
[研究課題名] 高齢者初発 ITP に対するプレドニンとデキサメタゾン大量療法の初期治療
今回は比較的軽症のITP患者を対象としたプレドニゾロンと高用量デキサメサゾンの前向きランダム化比較試験で、概ね予想出来る結果ではあるのですが、前向き試験で証明されたというのは非常に意義があります。早期の治療反応は高用量デキサメサゾンが優れ、副作用も少ないメリットがある一方で、プレドニゾロンは副作用がやや多めですが効果が持続するメリットがあり、症例によっての使い分けが重要だと再認識しました。
成人の免疫性血小板減少性紫斑病の治療における高用量デキサメタゾンの役割については議論が続いている.われわれは,一連の連続した免疫性血小板減少性紫斑病の成人において,初期治療としての高用量デキサメタゾンの有効性を評価した.
Primary immune thrombocytopenia(以下、「国際 ITP 診療ガイドライン」)2)には、慢性 ITP に ..
成人新規診断未治療の原発性免疫性血小板減少症(pITP)患者において、どのタイプの副腎皮質ステロイド(標準的用量のプレドニゾロン[PDN]もしくは高用量デキサメサゾン[HD-DXM])が最善の初期治療かについては議論がある。今回の報告は、新規診断で未治療のpITP(18歳以上80歳以下、血小板数 2万以下もしくは2万/μLを超えるが5万/μL未満でbleeding score 8以上)においてPDNとHD-DXMの比較を行ったアドホック試験である。
免疫性血小板減少性紫斑病と新たに診断され,血小板数が 20,000/mm3 未満,あるいは血小板数が 50,000/mm3 未満で臨床上重大な出血のある,連続した患者を 1997 年 1 月~2000 年 12 月に登録した.経口デキサメタゾンを 40 mg/日の用量で 4 日間連続投与することを初期治療とした.治療への反応は,血小板数が少なくとも 30,000/mm3 上昇し,治療開始 10 日後までに血小板数が 50,000/mm3 以上になることと定義した.反応の持続は,初期治療の 6 ヵ月後の血小板数が 50,000/mm3 以上であることと定義した.
併用可能なITP治療薬として、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で10mg/日 ..
157 例の連続した患者のうち 125 例が適格患者であった.治療前の平均(±SD)血小板数は 12,200±11,300/mm3 であった.高用量デキサメタゾンへの良好な初期反応は患者 125 例中 106 例(85%)でみられた:治療 3 日目までに血小板数が少なくとも 20,000/mm3 上昇し,治療開始 1 週間後の平均血小板数は 101,400±53,200/mm3(範囲 50,000~260,000/mm3)であった.反応した患者 106 例中 53 例(50%)で反応が持続した;残りの 53 例(50%)は 6 ヵ月以内に再発し,そのほとんど(94%)は最初の 3 ヵ月以内に再発した.治療 10 日目の血小板数が 90,000/mm3 未満であることは再発のリスクが高いことと関連していた.治療は忍容性が高かった.
日本人の慢性特発性血小板減少性紫斑病(ITP)患者を対象に、タバリス100~150mgを1日2回、経口投与したときの有効性及び安全性を評価する。
新機軸の免疫抑制経口BTK阻害薬rilzabrutinib、ITPで第3相に到達
今回はBlood Advancesからで、個人的には興味深いITPに対する治療戦略の比較試験をご紹介いたします。
[前観察期]治験薬を投与せず、本試験に組み入れる適格性を確認した。[第I期]タバリス群又はプラセボ群に2:1の比率で無作為に割り付け、24週間経口投与した。投与開始時の用法・用量は100mgを1日2回とし、投与4週時以降は血小板数及び忍容性を考慮して150mgを1日2回に増量した。[第II期]第I期を完了した患者及び第II期早期移行例を対象として、タバリスを28週間経口投与した。(1)第I期を完了した患者:投与24週時の来院前まで第I期の治験薬を投与し、投与24週時の来院後から第II期の治験薬の投与を開始した。(2)第II期早期移行患者:早期移行の1日目の来院後から第II期の治験薬の投与を開始した。[休薬期]第II期を完了した患者のうち、休薬期及び第III期への参加の同意が得られた患者を対象に、治験薬を休薬したときの血小板数の推移を検討した。[第III期]タバリスの製造販売承認日まで経口投与を継続した。[第I-III期]治験薬投与期間中は、同日の朝夕の投与は少なくとも8時間は間隔を空け、食事の有無に関わらず可能な限り同じ時間帯に投与した。投与量調整の基準に該当する有害事象が認められた場合は、基準に従って治験薬を調整した。併用可能なITP治療薬として、副腎皮質ステロイド(プレドニゾロン換算で10mg/日以下)、アザチオプリン又はダナゾールのうち1種類を使用可能とし、治験薬投与開始2週間前から第I期中は用法・用量を変更不可とした。第II期及び第III期中は血小板数が50,000/μL以上で安定している患者では減量可能とした。また、血小板数が50,000/μL未満でレスキュー治療が必要な場合はレスキュー薬を使用可能とした。
ITPの主要な治療法は薬物療法で、第一選択薬はステロイド剤です。 薬剤名, 投与経路
METHODS: The first-line therapy at our institute for untreated adult ITP cases was accordingly changed as follows, and we retrospectively evaluated the outcomes: 1) daily administration of 0.5-1 mg/kg PSL for 2-4 weeks and subsequently stepwise reduction, 2) one course of HD-Dexa (40 mg/day for four consecutive days, 1xHD-Dexa), 3) three courses of the same dose of HD-Dexa (3xHD-Dexa) repeated biweekly.