ここでは、SGLT2阻害薬の効果や副作用についてご紹介していきます。


SGLT2阻害薬は前述のGLP-1受容体作動薬と並んで、所謂”やせ薬”と称されます。


SGLT2阻害薬の副作用と頻度は、以下のように報告されています。

ただし、“initial drop”と呼ばれ、SGLT2阻害薬の内服開始間もない期間は腎臓の機能が一時的に低下することが知られており、それを理由に即座に中止してしまうのはもったいない為、処方医は長期的視野で継続・中止の可否を慎重に決定する必要があります。

スーグラも、カナグルと同様にSGLT2阻害薬の一種として知られている2型糖尿病治療薬です。

この記事では、SGLT2阻害薬である4つの薬について詳しく解説しました。

上記のように体重減少のエビデンスはありますが、フォシーガ(ダパグリフロジン)は、2型糖尿病の治療薬であり、痩せるための薬ではありません。フォシーガは、糖尿病患者において、尿中に排出される糖の量を増やすことで、血糖値を下げる効果があります。この作用によって、一部の糖尿病患者においては体重が減少する可能性がありますが、必ずしも全ての患者で期待できるわけではありません。

肥満を合併する、インスリン血糖値を下げるホルモンは潤沢に出ているが、それがうまく効いていない「インスリン抵抗性」が想定される患者さんでは優先順位第位、肥満のない、インスリンを自前で作る力がもともと体質的に弱い「インスリン分泌不全」が想定される患者さんでは優先順位は下位となっています。上述の通り、「インスリン分泌不全」タイプの患者さんでは合併症のリスクが高まるため、あまり優先して投与する薬ではないのですが、日回の内服で済む血糖降下作用の高い薬ですので、やせ型の「インスリン分泌不全」タイプの患者さんであっても、適切に他の薬と組み合わせて処方することがあります。

SGLT2阻害薬はその作用機序からケトアシドーシスに注意が必要です。

スーグラの基本的な作用メカニズムは他のSGLT2阻害薬と共通しており、腎臓で糖を尿中に排出することで血糖値を下げます。


下図は、カナグル100mg投与後の1日あたりの尿糖の量の推移を示した図です。

(カナグルの2型糖尿病患者を対象にした第I相反復投与試験より)






カナグルは、半減期(血中濃度が半分になるまでの時間)が10.2時間と長いため、投与中止した後も、しばらく尿糖の排泄が続いています。

カナグルを投与すると、すべての人で尿糖が100g増えるかというと、そういうわけではありません。

日本人2型糖尿病の人を対象とした他の臨床研究では、カナグル100mgを投与した後の尿糖が増えた量は、平均 45.1g/gCreであったと報告されています。

(尿糖の排泄量は、一日均等ではないため、両者を比較するのは、若干無理がありますが。)



そのため、SGLT2阻害薬で高い治療効果を期待することができます。

フォシーガを併用することによって明らかに体重の現象するスピードが速くなったことがわかりますね。

SGLT2阻害薬の副作用として無視できないものに尿路感染症があります。


また、以下のような方々も、SGLT2阻害薬の処方が難しいことがあります。

メトホルミン+プラセボ群と比較してメトホルミン+フォシーガでは優位に体重の減少(24週間で-2.96kg)を認めました。また内臓脂肪の優位な減少も認めました。

商品名としてカナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。 SGLT2阻害薬による減量効果

SGLT2阻害薬のうち、フォシーガ(ダパグリフロジン)及びジャディアンス(エンパグリフロジン)については、

今、期待のお薬 vol.2 SGLT2阻害剤 余分な糖を尿から捨てるお薬


下の図は、カナグル100mgを投与した際の血糖の日内変動の変化を表しています。

(2型糖尿病患者を対象にした第I相反復投与試験)






平均血糖値については、カナグルを投与する前と比べて、投与1日目では、平均 19mg/dLの低下認め、16日目では、平均 29mg/ dLの低下を認めました。

(プラセボ群では、投与1日目 3mg/dLの低下、投与16日目 11mg/dLの低下を認めています。)

平均血糖値が、20mg/dl 低下すると、HbA1cは 約1% 低下しますので、この結果から推定されるHbA1cの改善効果は、1%弱といったところです。



下図は、日本人2型糖尿病患者にジャディアンスを1日 10mg、もしくは、25mgを、28日間、投与した後の日内血糖変動です。




ジャディアンス投与後も、カナグルと同じように、食前・食後が低下しています。

また、1日平均の血糖値の変化量は、ジャディアンス10mg投与群では、30.3mg/dl低下しました。

(プラセボ群では5.8mg/dl低下しています。)

どちらがあなたに向いてる?SGLT2阻害薬(フォシーガ)とGLP-1

また、SGLT2が阻害されるとSGLT1(※)による再吸収が若干増加することも要因のひとつと考えられます。

国内では現在、商品名「フォシーガ」「スーグラ」「カナグル」「ルセフィ」「デベルザ」「ジャディアンス」があります。

カナグルは、2型糖尿病の治療薬として使用されているSGLT2阻害薬の一つです。

スーグラ · フォシーガ · デベルザ · ルセフィ · カナグル · ジャディアンス.

ルセフィは、ルセオグリフロジンを主成分とするSGLT2阻害薬で、他のSGLT2阻害薬と同様に2型糖尿病の治療薬として使用されています。

同様の薬剤には、カナグル、スーグラ、フォシーガ、ジャディアンス、デベルザ、ルセフィ等があります。 SGLT2阻害薬による減量効果


SGLT2阻害薬は、尿中に糖分が漏れることで、血糖が下がる薬です。

尿糖はどの程度漏れたり、血糖値は下がるのでしょうか?

SGLT2阻害薬 安全に使ってその有効性を最大限維持させましょう

SGLT2阻害薬の血糖降下作用はインスリンを介さないため、単独では低血糖の危険性が低いとされています。

スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、アプルウェイ、カナグル、ジャディアンス


SGLT2阻害薬には、食前・食後の一日にわたり血糖値を下げる作用があることが分かりました。

次に、HbA1cの低下作用を見てみましょう。






縦軸:HbA1c変化(%)
ジャディアンス 左 10mg 右 25mg
BMI:左:やせ 中:普通 右:肥満








SGLT2阻害薬とは?ダイエット効果や副作用をわかりやすく解説




そのため、カナグル、フォシーガ、ジャディアンスを中心に説明します。



糖尿病の薬なのに腎臓を守る?SGLT2阻害薬の腎保護作用について


SGLT2阻害薬には、血糖を下げる働き以外にも、多様な良い効果があることが報告されています。

SGLT2阻害薬(スーグラ、フォシーガ、ルセフィ、デベルザ、カナグル)


薬価は、通常用量だと、1日あたり約200円です。(薬価は、2019年11月時点)

一月あたり、6000円となり、保険3割負担だと、一月 約1800円になります。



SGLT2阻害薬は、多くのメーカーから発売されています。

しかし、すべての薬剤が、全世界で販売されているわけではなく、海外展開が進んでいない薬は、臨床研究が進みません。

PUBMEDという論文の検索サイトで、臨床試験の論文(clinical trial)が、何本、報告されているのか調べると、次のようになります。(2019年11月時点)

[PDF] 糖尿病治療薬(SGLT2 阻害薬): スーグラ、ルセフィ、フォシーガ

SGLT2阻害薬は過剰な糖を尿として排泄することから、ダイエット目的に適応外使用されることが増えていますが、保険が使えず、また重大な副作用が生じた場合に救済制度の対象外ともなります。

[PDF] SGLT2阻害薬の臨床効果および有害事象の比較に関する研究

マンジャロには、強力なHbA1低下効果と体重減少効果があることが報告されています。
2型糖尿病を対象とした海外での研究データですが、これまでに日本で販売されていた糖尿病治療薬の中で最も体重減少効果が強いとされていたオゼンピックと比較しても非常に強いHbA1c低下効果と体重減少効果があることが示されています。

血糖値を下げます。 フォシーガ錠 5mg・10 ㎎ ジャディアンス錠 10mg・25mg

尚、必要以上の糖は排泄しませんので、SGLT2阻害薬単独では低血糖になるリスクは非常に低いとされています。