この様な方に免疫抑制剤(タクロリムス)を内服すると着床率が上がることを報告されています。 ..
睡眠ホルモンと呼ばれるメラトニンは、酸化ストレスを抑える「抗酸化作用」も有しています。体外受精をされている方へのメラトニン服用による効果を調査した数多くの論文で、成熟率、受精率、胚の質の改善が証明されています。今回は、そのメラトニンについて紹介させていただきます。※画像はクリックすると拡大できます。 【お知らせ】当院で扱っているサプリメントのページをリニューアルしましたので併せてご覧ください!
卵巣予備能が低下した体外受精患者におけるメラトニン濃度と胚の質
亜鉛は300以上の酵素を構成する成分として新しい細胞の形成や抗酸化作用に関わり、男女の生殖機能を維持する働きがあります。そのため、不足すると、女性では銅が過剰になり、着床にマイナスの影響を及ぼしたり、男性では精子数の低下につながったりすることがあります。亜鉛の吸収を妨げるリン酸塩などの添加物が含まれている加工食品を多く摂る人は不足しやすくなります。
体外受精をされている方へのメラトニン服用による効果を調査した数多くの論文で、成熟率、受精率、胚の質の改善が証明されています。今回は、そのメラトニンについて紹介させていただきます。
一方で、着床率や妊娠率のデータが不足しており、今後はより大規模な研究が必要であると思われます。 キーワード
それを防止し、不妊治療の成績を改善させる対策の1つにメラトニンのサプリがあります。
子宮内膜の免疫機構はとても複雑です。免疫とは細菌やウイルスなどの外敵・異物から身を守るために自己以外のものを排除する仕組みです。胚は半分は自己ですが半分は非自己です。子宮内の免疫機構はこのような半分非自己の胚を受け入れ育んでくれる免疫的寛容さを持っています。もっと極端な話をしますと、提供卵子による胚移植の場合胚は全くの非自己なのですが、それでも自己卵子とほぼ同じ位の妊娠率です。実はこの免疫学的な寛容さの仕組みがまだ解らないことが多く、ある意味ブラックボックス的な状態です。体外受精で良好な胚をたくさん確保(凍結)できたにも関わらず、その胚を何度移植しても着床してくれない方がいます。この免疫的な問題が原因ではないかと考えられます。
下の絵は子宮内膜が胚を受け入れる寛容さと妊娠の成功率を示したものです。子宮内膜が適度な受容能と選択性があると質の良い胚は受け入れてくれますが、質の悪い胚は受け入れません。胚の受容能がありすぎると質の悪い胚でも受け入れて育てようとしてしまいます。質の悪い胚でも妊娠してしまうわけです。そうなると胚の生命力の限界が早晩やってきて流産してしまうことになります。流産を繰り返す習慣流産の方では内膜の受容能がありすぎるために、出産には結びつかないような質の良くない胚を次々に妊娠させてしまうことが考えられています。一方、選択性が高い子宮内膜ですと質の良い元気な胚でも拒絶してしまいます。質の良い胚を移植しても妊娠しないことになります。反復着床不全の患者さんはこれに当たります。
メラトニンの摂取により、生殖補助医療において採卵の際に卵子が回収できる率 ..
話しが難しくなってしまい恐縮ですが、免疫には液性免疫と細胞性免疫の2種類があります。液性免疫は抗体を作って外敵を退治します。これを行っている免疫細胞はTh1細胞と言います。細胞性免疫は免疫細胞が外敵を貪食して退治します。これはTh2細胞と呼ばれます。妊娠時の免疫系は、子宮内膜を中心にTh1(細胞性免疫)
Th2が優位になる1つの機序は、黄体ホルモンがTh2細胞を誘導してTh1は抑制することによると言われています。Th1の方にバランスが傾いてしまうと母体は胎児(胚)を異物として認識してしまい排除する方向に進んでしまいます。着床の時期はTh2が優位になっていることが大切です。しかし、逆にTh2が過剰になりすぎると今度は抗体産生が盛んになり、抗リン脂質抗体などの自己抗体が作られるようになり流産を引き起こす可能性があります。反復着床不全の方ではTh1/Th2>10とTh1が過剰となることが多いようです。この様な方に免疫抑制剤(タクロリムス)を内服すると着床率が上がることを報告されています。ただしタクロリムスは妊娠中は禁忌のお薬で、胎児や妊娠に与える影響は分かっていません。現在は研究としての報告があるのみです。
他に子宮内の免疫状態を変える目的で子宮内膜を擦る・引っ掻くなどする試みが行われていますが、その有効性については結論が出ていないのが現状です。
移植する前の周期に子宮内膜を引っ掻く(スクラッチ)と免疫が賦活されて着床率が上昇したという論文が多数でています。ただ信頼できる論文をまとめた集計してみるとスクラッチの効果は明らかではないという結論でした。
メラトニンの投与により受精率や妊娠率が向上し、卵子の質の改善効果 ..
ビタミンDは脂溶性ビタミンで、必要な量のほとんどが紫外線にあたることによって体内でつくられています。カルシウムの吸収を促し、骨の健康の維持に必須のビタミンですが、生殖機能の調整にも深く関わっています。そのため不足すると、卵胞発育や着床環境にマイナスの影響を及ぼし、不妊治療成績の低下に関連したり、妊娠や出産の合併症のリスク上昇にも関連したりしています。
排卵すると卵巣の黄体から黄体ホルモン(プロゲステロン)が分泌されます。この黄体ホルモンにより子宮内膜が変化していきます。排卵後1週間目に胚は子宮の内膜に埋没(着床)します。内膜が胚を受け入れてくれる時期・期間(着床の扉)は限られています。扉は2-3日間しか開いていません。この時期以外に胚が降りてきても着床してくれないのです。この時期は通常は排卵から5日目位です。扉が開いている期間は2-3日程と推察されます。ところが「着床の扉」が開いている時期がずれてしまう人がいるようです。
~胚移植後など~ 【よくある質問】~着床しやすい寝方(体勢)~ このような質問をよく頂きます。 体外受精の胚移植後に着床率 ..
※メラトニンはホルモン剤です。一部の生殖医療機関では併用を推奨していない場合があり、その場合、当院にお越しになっても処方をお断りしています。。
メラトニンについて | 不妊治療 高度生殖医療専門 仙台ARTクリニック
誰でも飲めば確実に妊娠率が高くなるようなサプリメントはありませんが、なかなか結果が伴わない患者さんによっては、最近、適切に使うことで効果が期待できるサプリメントについての研究報告が増えています。そんな中で、当院では比較的多くの臨床研究が行われているサプリメントを取り扱っています。
着床期(胚移植後、タイミングの後)の注意点 〜過ごし方、生活習慣
子宮内膜は卵胞でつくられる卵胞ホルモン(エストロゲン)により厚くなっていきます。卵胞が育つにしたがって卵胞ホルモンは多く作られるようになります。(上の絵を参照して下さい。)排卵期の子宮内膜は1cm前後になります。ところが、この時期になっても内膜が厚くならない方がいます。移植の時点で子宮内膜が7mm未満になってしまうと着床率が低下してしまうので、7mm以上の子宮内膜厚が欲しいところです。自然排卵周期で内膜が厚くならない方では、エストロゲンを多く作ってもらうために排卵誘発剤を使って卵胞をいくつか育てるなどの方策を取ったりします。それでも厚くならない場合には、ホルモン補充周期により卵胞ホルモンを貼付あるいは内服して内膜が厚くなることを期待します。ホルモン補充では卵胞ホルモンの量を多く使うことができますので内膜が厚くなることが期待できます。それでも厚くならない場合があります。
2013年の生殖医学会でも、メラトニンの投与で、採卵率、成熟卵、受精率 ..
抗酸化作用があって、活性酸素を抑制します。内膜の活性酸素による血管障害を減少させ、結果、内膜の血流を増加させ、内膜を厚くなることを期待します。実際に厚くならなくても活性酸素が抑制されて着床率が上がるという報告があります。サプリメントとして日常的に服用することはよいかもしれません。
受精卵の成育率やクオリティ、着床率、妊娠率は、季節による違いは
ビタミンやミネラルは正常な生殖機能の維持に欠かせない役割を担っていますが、厚生労働省の調査では30代や40代の多くの女性でビタミンやミネラルの摂取量が十分でないことがわかっています。そのため、食事バランスに不安がある方は、その時々の状況に応じて、マルチビタミンミネラルで補充することをお勧めします。
2015年不妊分野において権威あるヨーロッパ生殖医学会で着床に関する論文でAward受賞。 関連する記事.
レスベラトロールはブドウの皮などに含まれるポリフェノール(植物性成分)の一種で、強い抗酸化作用やサーチュイン(長寿遺伝子)の活性化に働き、卵子のミトコンドリアを保護することで質の低下を防いでくれることを期待します。
さらに、不妊症の患者さんヘメラトニンを投与すると受精率 や妊娠率が ..
不妊症に効果があると知られているサプリメント、メラトニンとレスベラトロールについて、その効果と当院の実際のデータをご紹介します。
今年の受精着床学会でメラトニン摂取により卵子の質の改善が見られたという報告がIVFなんばクリニックからありましたので紹介します。
イノシトールは水溶性のビタミン様物質で、ホスファチジルイノシトールとして細胞膜に存在し、FSH(卵巣刺激ホルモン)やインスリンの作用が発揮されるのに必須の役割を担っています。特にPCOSの女性で不足することが知られていて、排卵率や体外受精の成熟卵率の向上に有効であるとの研究報告が多くなされています。
着床前検査 · 男性不妊症 · 社会的卵子凍結 · ブライダルチェック/男性1日 ..
卵子の質の低下の原因には、年齢や酸化ストレスなどがあります。この酸化ストレスは、肉体的・身体的ストレス、食べ物、過度な運動により発生した活性酸素の分解処理が追い付かずに、体内に蓄積することが原因とされています。
メラトニンを補給することで妊娠しやすい体質に整えましょう ..
子宮内には多くの細菌が住んでいます。子宮内に細菌がいても共存しているのであれば問題ありません。ところがそのバランスが崩れて菌が悪さをしだすと感染症となり炎症がおこります。子宮内には善玉菌の乳酸桿菌(ラクトバチルス菌)が支配的に住んでいて、他の悪い菌が繁殖できないように抑えてくれ良い子宮内環境を維持してくれます。何らかの原因で悪い菌が増えて感染を引き起こすと子宮内膜炎となります。そうなると元気な胚を子宮に移植しても内膜が胚を受け入れて育んでくれません。もしくは胚を受け入れても妊娠しても途中で流産してしまうことが多くなります。慢性子宮内膜炎の原因は感染です。
ただ、レスベラトロールには、子宮内膜において、着床に必要な脱落膜化を阻害する働きがあるという報告がありますので、処方上の注意は必要です。
そして全ての細胞は、時と共に老化すると、細胞質のミトコンドリアが減少しエネルギー活動を終えて細胞は消失していきます。しかし、卵子以外の細胞は細胞分裂によって新しい細胞に入れ替わるので総合的に組織に問題は発生しません。この点が卵子とそれ以外の細胞の大きな違いです。女性は一生分の卵子を持って生まれており、生まれてから卵子が増えることはありません。そして体の中で最も古い細胞である卵子は、排卵や採卵をした後、精子と受精します。この受精の時に質が低下した卵子では問題が発生します。
着床から出産まで:分子メラトニン機能への洞察【JST・京大機械翻訳】
メラトニンには、酸化ストレスを軽減させる抗酸化作用があるといわれています。例えば、排卵の際にも卵子は酸化ストレスの影響を受けるといわれていますが、卵胞液中に多く含まれているメラトニンにより、酸化ストレスから卵子を守ると言われています。
メラトニンの働き【卵子の質】【高FSH】 | 岩城産婦人科妊活ブログ
ラクトフェリンは母乳、特に初乳に多く含まれる糖タンパク質で抗菌作用や免疫調整作用をはじめ、鉄吸収調節や抗炎症作用など、さまざまな働きあることが報告されています。子宮内の善玉菌が少ない(90%未満)と、着床にマイナスの影響を及ぼす可能性があり、ラクトフェリンで善玉菌を増やすことを期待します。
に対して有効である。 2011年の受精着床学会 IVFなんばクリニック発表(演題番号P36) ..
葉酸はビタミンB群の一種で、DNAの合成に関わっていることから新しい細胞をつくる時に欠かせない栄養素です。妊娠前から妊娠初期に葉酸をしっかりと摂ることで赤ちゃんの先天異常(神経管閉鎖障害)の予防につながります。そのため、厚生労働省は妊娠の1ヶ月前から妊娠3ヶ月まで1日に400μgの葉酸をサプリメントで補充することを推奨しています。