難治性糖尿病黄斑浮腫に徐放性デキサメタゾンが有効 | 医学ニュース


がんの治療薬には、血糖値を高くする作用を持つものや、糖尿病の発症にかかわるものがあります。以下の表に例をあげました。どの抗がん剤をどの病気に使用するかといった薬剤の適応や副作用の報告などは刻々と変わりますので、治療を始める際には、医師・薬剤師が説明する薬の注意事項についてしっかり確認しましょう。すべてを網羅しているわけではありませんのでご注意ください。


英NICEガイダンス案、糖尿病性黄斑浮腫にデキサメタゾンを推奨

英国立医療技術評価機構(NICE)は、2015年2月20日、Allergan社のOzurdex(デキサメタゾン硝子体内インプラント剤)について、糖尿病性黄斑浮腫(DME)の適応で英国民保健サービス(NHS)での使用を推奨する内容の第1次ガイダンス案を発表した。

もともと糖尿病がある方も新たに糖尿病が見つかった方も、治療で気をつけるべき点は同じで、必要に応じて血糖値を下げる薬を使います。特にインスリン治療を開始する場合、血糖自己測定やインスリン自己注射の方法、食事がとれないときの対応、血糖値が不安定になったときの対応など、初めて対応しなければならないこともあるでしょう。がん治療の主治医や看護師を通して、糖尿病専門の医師や看護師に相談することもできます。不安がある場合はひとりで抱え込まず、医師や看護師、薬剤師に相談して安心して治療に取り組めるようにしていきましょう。

8.1 本剤の投与により、誘発感染症、続発性副腎皮質機能不全、消化性潰瘍、糖尿病 ..

血糖値が上がる可能性のあるがんの治療として、例えば、消化管や肝臓の手術があります。手術により食べ物の消化・吸収の流れが変わり、食後の血糖値が上昇しやすくなるからです。また、インスリンを分泌する臓器である膵臓を切除した場合は、十分なインスリンが分泌されずに血糖値が上昇する場合があります。がん治療で使用する薬によっては、副作用により血糖値が高くなって糖尿病と診断されることがあります(具体的ながんの薬物治療については本項目内「がん治療に使用する薬で高血糖になりやすい薬」を参照ください)。

糖尿病がない方も、がんの精査中にもともとあった糖尿病が見つかったり、がん治療のさまざまな影響で血糖値が上がり糖尿病になったりすることがあります。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により低酸素状態だが呼吸補助を要しない入院患者1272例(糖尿病 ..

がんの治療中に糖尿病になった方から、以下のような声を聞くことがあります。

放射線治療を行う場合、全身的な副作用として倦怠感(だるさ)、食欲不振などがあります。また局所的なものとして、放射線の照射部位に皮膚の変化(たとえば皮膚炎、口内炎、腸炎など)などがおこる場合があります。食事がとれないようなときは、「手術を行う場合」や「薬物療法を行う場合」でも触れたように、いつもどおりの糖尿病の薬を使用すると低血糖になる可能性があります。また、高血糖状態で皮膚のトラブルがあると感染がおきる可能性もあるので、血糖値のコントロールは大切です。食事がとれない、皮膚のトラブルがあるといったときには、主治医や看護師に伝えましょう。

参考:

謝 辞利益相反糖、糖尿病性ケトアシドーシス、糖尿病性昏睡の副作用症例が報告 ..

免疫チェックポイント阻害薬は、1型糖尿病の発症に関係しているといわれており、1型糖尿病の発症を介して高血糖をおこします。1型糖尿病の中でもを発症した報告もされていますが、どのような方が発症するのかはまだわかっておらず、研究中です。また、インターフェロン製剤は(1型糖尿病の発症を介さずに)高血糖をおこしやすいだけでなく、1型糖尿病の発症にも関係しているといわれています。

薬物療法の治療をしていくうえで、腫瘍の増殖を抑える目的や、吐き気を和らげる目的でステロイドを使うことがあります。一方で、ステロイドは血糖値を上げる副作用があります。そのため、いつもは血糖値が落ち着いていても、ステロイドを使用している間は血糖値が高くなることがあります。インスリンを使用していない方でも、ステロイド使用により血糖値が上がる場合は、そのときだけインスリンを使う方もいます。また、もともとインスリンを使っている方では、ステロイド使用の影響で血糖値が高くなり、ステロイドを使うタイミングに合わせてインスリンの量を増やすこともあります。

このように糖尿病、がんそれぞれの医師と相談しながら、血糖値コントロールとがんの治療を続けていきます。

参考:


ホルモンの変化を調べます。また、糖尿病患者さんと非糖尿病患者さんで、デキサメタゾンの耐糖

手術で食事がとれない期間、糖分の多く含まれている点滴をします。点滴から糖分が入る場合には、同量の糖分を口から入る場合と比べて血糖値が上がりやすいと言われており、血糖値をコントロールするためにインスリンを皮下や静脈内に投与することもあります。

慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心血管疾患、脳血管疾患 ..

手術を行うときに血糖値が高すぎると、手術後の傷が治りにくく細菌感染しやすくなることがあるため、事前に血糖値を整える治療を行います。それまで食事療法のみだった方も糖尿病の薬が新たに加わることがあり、糖尿病薬を使用している方は種類を変更することがあります。また、がんの治療のため速やかに血糖値を調整することが必要な場合や、検査や手術で食事の摂取が不規則になる場合は、インスリン治療を行うこともあります。インスリン治療のよいところは、手術という身体に大きなストレスがかかるときでも安全に使用できること、投与する量が少量ずつそのつど変えられるため、きめ細やかな調整ができるところです。

一方で、インスリン治療を行うにあたってご本人が積極的に取り組んでいただかなくてはならない点があります。インスリン自己注射の方法()やを覚えること、低血糖、体調が悪くて食事がとれないとき()の対応などについて理解していただくことです。その際には糖尿病診療にかかわる医師や看護師、薬剤師などが説明し、治療をサポートします。

また、糖尿病治療をしっかり行うための準備として、糖尿病のチェックがあります。重度の網膜症があると血糖値が急に低下することで網膜症が悪化することがあります。眼科の受診をしばらくしていない場合には、血糖値をコントロールする前に眼科受診が必要となることがあります。また、腎臓や心臓の合併症も知られていますので、手術に臨む準備としてこれらの慢性合併症の精査を行うこともあります()。

手術前の血糖値のコントロール目標について統一された見解はありませんが、尿ケトン体陰性、空腹時血糖値110~140mg/dL、または食後血糖値160~200mg/dLなどといわれています。

など)、1 型又は 2 型糖尿病、慢性腎障害(eGFR < 60 mL/分)、慢性 ..

手術後に糖尿病の専門的調整が必要となりやすいのは、消化管や膵臓、肝臓などの手術です。消化管の手術の場合は、一度に食べられる量が少なくなるため食事に加えて間食で栄養を補っていくことがあります。また、インスリンを分泌する臓器である膵臓を切除すると、その機能を補うために、それまで注射薬を使用していなかった方でもインスリン治療が必要となることがあります。肝臓を切除すると、食後に肝臓への糖の取り込みが減って食後血糖が高くなることがあります。

食事回数、食事内容によって、血糖値のコントロールが変化することが予測されますので、糖尿病の薬を使用している方は、主治医にインスリンや飲み薬の量や飲み方について確認しておくとよいでしょう。また、体調によっては食事が普段どおりに食べられない場合もあるかもしれません。食事が十分に食べられない状況で、いつもと同じインスリンの量を注射したり、飲み薬を飲んだりすると、になる可能性がありますので、そのような場合の対応についても主治医に確認しておくとよいでしょう。

参考:

ステロイドの使用に際しては,消化管出血や糖尿病,易感染性などの合併症に ..

がん治療には、手術療法、化学療法、放射線療法などがあり、糖尿病がある方の場合はがん治療と同時に血糖コントロールを行うことが重要となります。ここでは糖尿病のある方が各治療をするときに気をつけたほうがよい点について、治療法ごとにまとめました。 がんの治療をするのにどうして糖尿病のことまで考えなければならないのか疑問に思われるかもしれませんが、血糖値の上昇はからだ全体に影響します。血糖が極端に高い場合は、がんの治療内容を変えたり、血糖が落ち着くまで治療を延期したりする可能性もあります。がんの治療を安全に効果的に行うため、糖尿病の治療についてもしっかりと確認しておきましょう。

長期投与した場合、感染症の誘発、糖尿病、骨粗鬆症、高血圧症、後嚢白内障、緑内障等の副作用があらわれやすい。 8.重要な基本的注意

といった声を聞きます。

詳しい検査のうえでがんと診断されたとき、「どうして」「なぜ自分が」「どうなっていくのか」と不安になったり、「これから自分はどうしたらいいのか」といった疑問を持ったりすることもあるでしょう。

糖尿病の治療中にがんの疑いが見つかった場合、がん治療を行っている病院を受診して今後の方針を相談していきます。がんの種類や進行具合によって治療法は変わります。片方に重点をおいて治療するべき時期はあるものの、がん、糖尿病、どちらの治療も大切です。がん、糖尿病それぞれを担当する医師から話を聞き、治療方針を確認し、医師、看護師、薬剤師などと相談しながら治療を進めていきましょう。

参考:

(2)糖尿病の患者[糖新生促進作用(血糖値上昇)等により、糖尿

糖尿病がある方は、健康診断や体調不良で医療機関を受診したときにがんの疑いが見つかることがあります。

がんになり、

例 5) 多元受容体作用抗精神病薬であるオランザピンは、糖尿病性昏睡/糖尿病性ケト

さらに血糖変動が不安定な患者さんに使われるインスリンポンプ(時刻毎に量を変えながらインスリンを注入する)に血糖測定器を同時に取り付け、低血糖になる手前で自動的にインスリンを止める機器も登場し、患者さんにとって強い味方になっています。(図3)

糖尿病、腎臓病、肝臓病、悪性の腫瘍などの症状の一つとしてかゆみや湿疹が起こる ..

糖尿病の治療に使われるインスリンの中に速効型インスリンがありますが、超速効型インスリンと呼ばれる製品もあります(ヒューマログ、ノボラピッド、アピドラ)。天然のインスリンのアミノ酸配列を一部変える事で効果の発現を早くして食後高血糖を防いでくれますが、最近ではそれらの製品に血管拡張薬を加える事でさらに効果を早めた製品も登場しています(フィアスプ、ルムジェブ)。食後に打っても血糖を抑えられるようになっており従来食後高血糖を抑えられなかった患者さんに役立っています。
また血糖測定も指先から血液を出して測る血糖測定器に加え、上腕に設置するだけで24時間の血糖を測れる商品が広まってきています(図2)。

*注 オプション投与。OLZは糖尿病の場合MRZ7.5mgで代用。経口ステロイドはリスクにより省略

がん治療と糖尿病治療を行っていくうえで、困ったことや不安も出てくるでしょう。本やインターネット、友人・知人から情報を得て困りごとや不安が軽減することもありますが、それらの情報が正しいかを確認し、安心して治療に取り組むことが大切です。情報が正しいかどうかを知る方法には、以下の方法があります。

[PDF] 糖尿病患者へのセルフエフィカシーを高める栄養支援の一例

現在世界で4億人以上、日本でも1000万人の患者が推定される糖尿病は、高血糖により体中の血管や内臓の細胞が少しずつ障害され、悪化すると心筋梗塞、脳梗塞、足の壊疽などを引き起こし生命の危険にさらされます。
2020年初頭から世界を巻き込むパンデミックとなっている新型コロナウイルス(COVID-19)に糖尿病患者が感染しやすいというデータはありませんが、かかると死亡率が高い事が知られています。糖尿病患者さんは白血球の動きが悪く細菌やウイルスの貪食能力が弱くなるため危険な状態に陥りやすいのです。ただし、厳格に血糖管理を行えば死亡率を大幅に抑えることもわかってきており、日頃からの血糖管理が重要です(図1)。

緩徐進行Ⅰ型糖尿病症例に対する当院の糖尿病支援チームによる多職種介入

デキサメタゾンの内服の方法には様々なやり方がありますが、慶應義塾大学病院では一晩法を採用しています。一晩法では、深夜23時に低用量の場合はデカドロン®1mg(2錠)、高用量の場合は8mg(16錠)を内服していただきます。そして、翌朝の8時~9時頃に血液検査を行い、コルチゾール濃度が低下するかどうかを検査します。入院中にこの検査を行う場合は、同時に蓄尿(ちくにょう)検査(24時間に排尿した尿をすべてバッグに貯める検査)を行って、尿中のコルチゾール濃度を参考にすることもあります。