成人: アモキシシリン水和物として、通常 1 回250mg(力
<感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン>[文献 1]
感染性心内膜炎は、的確な診断のもとで適切な治療が奏功しないと多くの合併症を引き起こし、死に至る重篤な疾患である。多くの場合、何らかの基礎心疾患を有する患者が何らかの原因により菌血症を起こした際に発症し、菌血症を来す原因の多くは歯科治療を含めた小手術である。
そのため、先天性疾患、弁膜疾患を含む感染性心内膜炎の発症が高いとされる患者には、抗菌薬の予防投与が推奨されている。ガイドラインでは、下表の抗菌薬を処置 1 時間前に内服することが推奨されている。
終了後にアモキシシリン水和物 2,000mg(力価)を静脈内投与した場合、非透析時のアモキシシリン水和
2015 Mar 28;385(9974):1219-28.
術前のアモキシシリン大量投与は感染性心内膜炎予防は可能性の域は出ませんがある程度効果はあるのではないかと考えられます。
ただし、予防抗菌薬そのもののリスクも常に同時に考慮して適切に使用したいものです。
手術や検査にかかわる薬剤は、院外処方せんによる供給にはなじみません。
それは、医療機関の請求において、「投薬」ではなく「手術」や「検査」の項目に記載されるものであり、処方料も調剤料も算定することはできないとされているからです。
従って、手術前・検査前の薬のみが記載された院外処方せんを発行した場合、医療機関では処方せん料を算定することはできません。
また、これを受けた薬局は、調剤基本料や薬剤服用歴管理指導料等を算定することは出来ず、薬剤料のみ請求せざるを得ません。
【所属】
いちょう薬局株式会社 経営戦略本部人材採用担当
シナジーファルマ株式会社 法人営業部関東ブロック統括
株式会社PHAIND 執行役員
【資格】
日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
【出身大学】
日本薬科大学 薬学部 卒業
1)ラットにアモキシシリン水和物(2000mg/kg/日)、ランソ
【用法・用量】
〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
成人:アモキシシリン水和物として、通常 1 回 250 mg(力価)を 1 日 3~4 回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。
〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎〉
・アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として 1 回 750 mg(力価)、クラリスロマイシンとして 1 回 200 mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの 3 剤を同時に 1 日 2 回、7 日間経口投与する。なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1 回 400 mg(力価)1 日 2 回を上限とする。
・アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌治療が不成功の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として 1 回 750 mg(力価)、メトロニダゾールとして 1 回 250 mg 及びプロトンポンプインヒビターの 3 剤を同時に 1 日 2 回、7 日間経口投与する。
オーグメンチンSR配合錠250にはアモキシシリン250mgとクラブラン酸125mgが2対1の割合で配合されています。
ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日)、ランソプラ
サワシリンカプセルの添付文書ではアモキシシリンは1日750〜1000mg(1回250mgを1日3〜4回投与)が通常量となりますので、通常量の2倍程度となりますが疑義照会をかける必要があるでしょうか?
J Oral Maxillofac Surg 2011; 69: e5-14
また、日本化学療法学会ガイドラインでは、アモキシシリン大量投与による下痢の可能性、およびアンピシリン2g点滴静注とアモキシシリン500 mg経口投与で抜歯後の血液培養陽性率がともに約20%程度で大差なかった、という論文を踏まえて、リスクの少ない患者に対しては、アモキシシリン500mg経口投与を提唱しています。
ペニシリン(アモキシシリン、アンピシリン、ペニシリンなど)にアレルギーのある患者には別の経口抗菌薬を使用します。
クリンダマイシン
成人:600 mgを処置1時間前に経口投与
小児:20 mg/kgを処置1時間前に経口投与
セファレキシンあるいはセファドロキシル
成人:2.0 gを処置1時間前に経口投与
小児:50 mg/kgを処置1時間前に経口投与
アジスロマイシンあるいはクラリスロマイシン
成人:500 mgを処置1時間前に経口投与
小児:15 mg/kgを処置1時間前に経口投与
イギリスでは2008年のガイドラインで、感染性心内膜炎の予防抗菌薬を完全に中止する勧告を出したことがあります。
その結果イギリスでは、この勧告以降、予防抗菌薬の投与は減少しました。しかし、感染性心内膜炎の発生率は、有意に増加していたことが、後ろ向き研究の結果で示されました。
因果関係は明確ではありませんが、感染性心内膜炎の発生率は、ハイリスクの患者さんでもローリスクの患者さんでも、有意に増加していました。
(1) ラットにアモキシシリン(2000mg/kg/日),ランソ
つまり、アモキシシリンの通常量(1日750〜1000mg)の2倍という高用量となっています。
薬剤師の予測通り、歯科医師からの返答は感染性心内膜炎の予防のための処方であり、処方変更はなかった。
1) ラットにアモキシシリン水和物(2000mg/kg/日)、ラ
アモキシシリンの承認された用法・用量(ピロリ菌除菌を除く感染症:1 回 250 mg を 1 日 3~4 回、ピロリ菌除菌:1 回 750 mg を 1 日 2 回)よりも高用量(1 回 2,000 mg、1 日 1 回)で処方されている。歯科領域における適応外処方(感染性心内膜炎の予防)である可能性が考えられる。
(1)ラットにアモキシシリン水和物(2,000mg/kg/日),
しかし上記の処方の場合、アモキシシリンが通常量の2倍程度となりますので、疑義照会やレセプトでのコメントは必要に応じて行う必要があると感じますが、実際は疑義照会しないケースが多いのではないでしょうか。
歯科医師から高用量のサワシリン処方はなぜ? 疾患名:感染性心内膜炎の予防(適応外使用)
【所属】
いちょう薬局株式会社 経営戦略本部人材採用担当
シナジーファルマ株式会社 法人営業部関東ブロック統括
株式会社PHAIND 執行役員
【資格】
日本薬剤師研修センター 研修認定薬剤師
【出身大学】
日本薬科大学 薬学部 卒業