→ パロノセトロン(5-HT3拮抗剤)、デキサメタゾン(ステロイド剤).
ALK融合遺伝子陽性例を対象としたロルラチニブ単剤療法の第Ⅱ相試験が行われた。全体198例のうち31%(62例)でアレクチニブ投与歴があり,このうち直近のALK-TKIがアレクチニブであった症例(62例)においては,ORR 37.1%であった。日本人集団の報告では全体集団と同様の傾向であった(主な毒性についてはを参照)。
[PDF] 副腎皮質ホルモン剤 デキサメタゾンリン酸エステルナトリウム注射液
以上より,PS 2-4の場合,ALK融合遺伝子陽性例の一次治療としては,アレクチニブ単剤療法が勧められる。エビデンスの強さはC,ただし総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
以上より,治療効果と毒性のバランスを考慮し,ALK融合遺伝子陽性例の一次治療としてはロルラチニブ単剤療法を行うよう提案する。エビデンスの強さはB,また総合的評価では行うよう弱く推奨(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
注)デキサメタゾンを積極的に使用できない場合は、デキサメタゾン2-
以上より,治療効果と毒性のバランスを考慮し,ALK融合遺伝子陽性例の一次治療としてはブリグチニブ単剤療法を行うよう提案する。エビデンスの強さはB,また総合的評価では行うよう弱く推奨(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
前治療でアレクチニブ使用歴のある20症例に対するセリチニブ単剤療法の第Ⅱ相試験(ASCEND-9試験)が本邦で行われ,ORR 25%,PFS中央値3.7カ月であった。主な毒性は,下痢,嘔気・嘔吐,肝機能障害,クレアチニン上昇,食欲不振,便秘,QT延長,発熱であり,その他重篤な有害事象の報告はなかった。
・出来れば、皮疹予防のためにデキサメタゾン8mgを投与前日、当日、翌日に経口又は注射にて投与するのが望ましい
ALK融合遺伝子陽性,PS 0-1のⅣ期非小細胞肺癌を対象として,ブリグチニブ単剤療法とクリゾチニブ単剤療法を比較した第Ⅲ相試験(ALTA-1L試験)が行われ,主要評価項目であるPFSはHR 0.49(95%CI:0.33-0.74,P<0.001,中央値:未到達vs 9.8カ月)であり,ブリグチニブ単剤療法のクリゾチニブ単剤療法に対する有意な延長が報告されている。また,更新された中間解析の報告において,PFS中央値はブリグチニブ単剤療法で24.0カ月,クリゾチニブ単剤療法で9.8カ月であった。Grade 3以上の有害事象は,ブリグチニブ単剤療法で61%,クリゾチニブ単剤療法で55%であった。ブリグチニブ単剤療法の主な毒性は,下痢,悪心,嘔吐などの消化器毒性,高血圧,クレアチンキナーゼ上昇,皮疹,間質性肺炎が挙げられる。
以上より,治療効果と毒性のバランスを考慮し,ALK融合遺伝子陽性例の一次治療としてはアレクチニブ単剤療法を行うよう推奨する。エビデンスの強さはA,また総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
要望の多い下記患者様指導用資材をご請求いただけます。 ニトロペン舌下錠0.3mgを使用される方へ; デキサメタゾン ..
一方,それ以降の治療ラインでの使用の可否に関しても議論がなされたが,本CQにおいて,EGFR遺伝子変異陽性例の患者における免疫チェックポイント阻害薬単独療法の投与の可否を判断するだけの根拠が明確ではないと判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
非小細胞肺癌の一次治療において,EGFR遺伝子変異陽性,かつPD-L1陽性例を対象としたペムブロリズマブの有効性を評価する第Ⅱ相試験が行われた。中間解析において10例中のORRは0%であり,早期での無効中止となっており有効性は示されなかった。非小細胞肺癌の二次治療において,免疫チェックポイント阻害薬(ニボルマブ,ペムブロリズマブ,アテゾリズマブ)とDTXの比較第Ⅱ/Ⅲ相試験を統合解析した報告の中で,EGFR遺伝子変異陽性例における免疫チェックポイント阻害薬のDTXに対するOSはHR 1.11(95%CI:0.80-1.53,P=0.54)であり,免疫チェックポイント阻害薬を用いた治療は全体集団では有効性が示されているもののEGFR遺伝子変異陽性例において優れているという結果は示されていない。このため,EGFR遺伝子変異陽性の患者に対する免疫チェックポイント阻害薬単独療法の効果は,EGFR遺伝子変異陰性の患者と比べて低い可能性がある。治療ラインとして一次治療,二次治療において,免疫チェックポイント阻害薬単独療法は,現時点で明確な有効性は示されていない。
Day 2,3)抗がん剤:エトポシド 180 mg,支持療法:デキサメタゾン注 6.6 mg.
一次治療における非扁平上皮非小細胞肺癌に対する,CBDCA+PTX+ベバシズマブ+アテゾリズマブ療法とCBDCA+PTX+ベバシズマブ療法を比較した第Ⅲ相試験(IMpower150試験)のEGFR遺伝子変異陽性のサブグループ解析において,OSのHR 0.61(95%CI:0.29-1.28,中央値:未到達vs 18.7カ月),PFSのHR 0.61(95%CI:0.36-1.03,中央値:10.2カ月vs 6.9カ月)とアテゾリズマブ併用群が良好な傾向を示した。さらに活性型EGFR遺伝子変異(エクソン19欠失・L858R変異)のみを対象としたEGFR-TKI治療後の患者におけるOSの更新された解析では,OSのHR 0.74(95%CI:0.38-1.46,中央値:29.4カ月vs 18.1カ月)と良好な傾向を示した。しかし,このサブグループ解析はプロトコールであらかじめ予定されていた解析ではなく,EGFR遺伝子変異の有無が割付調整因子に設定されていないなど,解釈には注意が必要である。また,非扁平上皮非小細胞肺癌に対するCBDCA+nab-PTX+アテゾリズマブ療法とCBDCA+nab-PTX療法を比較した第Ⅲ相試験(IMpower130試験)のEGFR遺伝子変異もしくはALK融合遺伝子陽性のサブグループ解析において,PFSのHR 0.75(95%CI:0.36-1.54,中央値:7.0カ月vs 6.0カ月),OSのHR 0.98(95%CI:0.41-2.31,中央値:14.4カ月vs 10.0カ月)であった。上記試験においてEGFR遺伝子変異陽性では一次治療としてEGFR-TKIの治療歴のある患者が対象とされており,二次治療の患者が登録されている。
再発難治性多発性骨髄腫に対するベランタマブ マホドチン+ボルテゾミブ+デキサメタゾン、全生存期間を有意に改善 ..
※EGFR遺伝子変異陽性例を含む試験が実施されたのは現時点でアテゾリズマブを併用した試験のみである。
[PDF] パロノセトロンおよびデキサメタゾンの 制吐療法を受
以上より,一次治療EGFR-TKI耐性または増悪後のT790M変異陽性例に対しては,オシメルチニブ単剤療法が勧められる。エビデンスの強さはB,また総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
Shinkaiらは、肺癌患者に対する抗悪性腫瘍薬投与に伴う悪心・嘔吐に対して、デキサメ
以上より,EGFR-TKI未治療のT790M変異陽性例に対しては,オシメルチニブ単剤療法が勧められる。エビデンスの強さはD,また総合的評価では行うよう弱く推奨(2で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
・ 肺がん治療には、エルトチニブ、ゲフィチニブが用いられています。 Page ..
以上より,エクソン20の挿入変異陽性例に対しては,一次治療でEGFR-TKI療法は勧められない。エビデンスの強さはC,また総合的評価では行わないよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
デキサメタゾンの確実な前投薬で十分な予防効果【肺癌学会2010】
以上より,PS 3-4の場合,EGFR遺伝子変異(エクソン19欠失またはL858R変異)陽性例の一次治療としては,ゲフィチニブ単剤療法が勧められる。エビデンスの強さはC,ただし総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
・非小細胞肺がん(非扁平上皮がん) StageⅢB および StageⅣの一次治療
また,同じくROS1融合遺伝子陽性の非小細胞肺癌に対して,エヌトレクチニブ単剤療法を評価した2つの第Ⅰ相試験(ALKA-372-001試験,STARTRK-1試験),および第Ⅱ相試験(STARTRK-2試験)の統合解析が報告された。全体で53例のROS1融合遺伝子陽性例が登録され,主要評価項目であるORRは77%,PFS中央値は19.0カ月であった。同試験の更新された報告では,ORRは67.1%,PFS中央値は15.7カ月であった。また,無症候性脳転移に対しても高い頭蓋内奏効率が報告されている(Ⅳ.転移など各病態に対する治療:参照)。エヌトレクチニブ単剤療法の主な毒性は,味覚障害,便秘,下痢などの消化器毒性,倦怠感,浮腫,クレアチニン上昇,ヘモグロビン低下が挙げられる。なお,今回の統合解析においてクリゾチニブ既治療例は含まれておらず,クリゾチニブ耐性後のエヌトレクチニブ単剤療法の効果は明らかではない。
肺がんは、気管支(肺門部)や肺胞(肺野部)の細胞が、がん細胞に ..
EGFR遺伝子高感受性変異陽性でPS 3-4が大多数を占める予後不良群を対象としてゲフィチニブの投与を評価する第Ⅱ相試験(NEJ001試験)が行われ,約80%の患者でPSが改善し,ORR 66%,OS中央値17.8カ月,PFS中央値6.5カ月と極めて良好な治療効果が得られた。一方,PS不良,男性,喫煙歴,既存の間質性肺炎,正常肺領域が少ない患者,心疾患を合併した患者などで間質性肺疾患発症のリスクが高いことが報告されており,慎重な検討も必要である。なお,ガイドライン検討委員会薬物療法及び集学的治療小委員会では,特にPS 4に対する投与の是非について議論がなされた。このような集団においては益の評価項目としてPSや症状の改善は重要であり,EGFR-TKI単剤療法によってこれらの改善が期待されるものであるのかを十分吟味する必要がある。
AMRを使うのはどんな患者さん? • 再発⼩細胞肺がんに対して投与されることが多い
協議の結果,PS 2の場合,EGFR遺伝子変異(エクソン19欠失またはL858R変異)陽性例の一次治療において,ゲフィチニブ+CBDCA+PEM併用療法の投与の可否を判断するだけの根拠が明確ではないと判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。
アテゾリズマブ併用 (非扁平上皮癌のみ), CBDCA, (AUC=6),day 1, 3週毎
近年,多受容体作用抗精神病薬(MARTA)であるオランザピンが,高度および中等度リスク抗がん薬による遅発期での悪心・嘔吐のコントロールに有用であるとの報告が多くなされている。わが国においても臨床試験結果が順次報告されており,欧米でのコンセンサスや,臨床的意義から2017 年6 月から標準的制吐療法に併用として使用できるようになった(→, 参照)。遅発性悪心・嘔吐の制御を行うための有効な薬剤としてわが国でのさらなる研究が期待される。
• パクリタキセル投与30分前にデキサメタゾン、クロルフェニラミン、ファモ
ランダム化比較試験は行われておらず,一般的には軽度リスク・最小度リスク抗がん薬に対して制吐薬は推奨されない(参照)。
非小細胞肺がん:CDDP+PEM+ペムブロリズマブ療法|レジメン紹介
以上より,PS 2の場合,EGFR遺伝子変異(エクソン19欠失またはL858R変異)陽性例の一次治療としては,毒性を考慮したうえで,EGFR-TKI単剤療法が勧められる。エビデンスの強さはC,また総合的評価では行うよう強く推奨(1で推奨)できると判断した。下記に,推奨度決定のために行われた投票結果を記載する。