乳癌術後の再発防止のためタモキシフェンMYLを飲んでいます ..


現在、乳がん治療中でタモキシフェンを服用しています。また、ファモチジンも服用中です。
花粉症と思われる症状があり、薬を服用したいのですが、受診できる時間がありません。
症状は鼻水、喉の痒み、咳、時折でるくしゃみといったところです。
スギアレルギーがあります。


タモキシフェン錠 20mg「明治」, タモキシフェンクエン酸塩, 採用

[管理番号:2372]
性別:女性
年齢:39歳
はじめまして。
お忙しいところすみません。
腫瘍8.3cm、リンパ節転移:17個中3個に転移あり、
レベルⅡまで郭清、核異型度:グレード2、ルミナールA、
リンパ管侵襲ly+、脈管侵襲v+
昨年6月に左胸全摘手術をして、今年1月初めに抗がん剤終了。
2月から放射線、ホルモン療法(タモキシフェン、夕食後に20mg)を同時にしております。
ちなみに私は夕食後の方が飲み忘れがないので、そうしています。
●タモキシフェンの飲み合わせの事です。
精神科でSSRIルボックスを
1日2回で計300mgの最大量の処方をして頂いてます。
うつと強迫性障害のためです。
睡眠薬も使用中です。
タモキシフェンと
SSRI、特にパロキセチン(パキシル)は併用するとタモキシフェンの作用を減弱させるとネットで知り、ルボックスもSSRIなので心配で主治医にお聞きしたところ、ルボックスはCYP2D6の阻害作用は弱く、効果が落ちる事は示されていないとのことで問題ないと言われました。
ルボックスの量が最大量でも関係ないとの事でした。
そして、タモキシフェンは(ゴールドスタンダードなので)変えませんと言われました。
それでも気になるのであれば精神科で代替薬を相談して下さいと言われましたが、ルボックスは十数年飲んでいて自分に合っており(それまでも色んな薬を試しています)、他の薬と言われても…という感じです。
ですが、このままタモキシフェンとルボックスを併用して本当に効果が落ちないか、という不安もあります。
阻害作用がゼロではないので。
先生はこの薬の併用をどう思われますか?
何か対策はありますでしょうか?
また遺伝子上でCYP2D6の不全代謝の方がおられるようで、自分が不全代謝かそうでないか、検査することは出来ますか?
またその必要性はあると思われますか?
長文で申し訳ございません。
よろしくお願い致します。

今日は。田澤です。
「タモキシフェンとSSRI、特にパロキセチン(パキシル)は併用するとタモキシフェンの作用を減弱させるとネットで知り、ルボックスもSSRIなので心配で主治医にお聞きしたところ、ルボックスはCYP2D6の阻害作用は弱く、効果が落ちる事は示されていないとのことで問題ないと言われました。」
⇒主治医の言う通りです。
2010にSSRIが「CYP2D6の効果を減弱し」タモキシフェンの効果を減弱するとの報告がありましたが、その際にも「パロキセチン」のみであり、他のSSRI(ルボックスも含め)ではその作用を認めませんでした。
それは「ルボックスがCYP2D6への阻害作用は弱く「CYP1A2の阻害作用が強い」ことによる違いのようです。
○それでタモキシフェンの併用薬としてSSRIとしては「ルボックス」が推奨されます。

「このままタモキシフェンとルボックスを併用して本当に効果が落ちないか、という不安もあります。阻害作用がゼロではないので。」「先生はこの薬の併用をどう思われますか?何か対策はありますでしょうか?」
⇒大丈夫です。
「ルボックスによるタモキシフェン効果の減弱」の報告はありません。


「また遺伝子上でCYP2D6の不全代謝の方がおられるようで、自分が不全代謝かそうでないか、検査することは出来ますか?」
⇒ネットで申し込む検査がありますので、「興味があれば」検索してみるといいでしょう。

「またその必要性はあると思われますか?」
⇒私は勧めてはいません。
何故なら
「この酵素には人種差が存在しているが、あくまでも海外でのデータである。」
「更に十分なエビデンスとは言えない」⇒よって「乳癌学会では勧めていない 推奨度C2」である。



薬物相互作用検索ツール | ゾコーバ | 塩野義製薬 医療関係者向け情報

乳癌術後の再発防止のためタモキシフェンMYLを飲んでいます。
花粉症の症状がひどく、花粉症の時毎年飲んでいる、パブロン鼻炎カプセルSaを飲みたいと思っています。
問題ありますでしょうか。
問題ある場合、併用して良い鼻炎薬を教えてください。

田澤先生
お忙しい中、ご回答頂きまして誠にありがとうございました。
ルボックスを服用しても大丈夫だと説明していただき安心しました。
なので蛇足だとも思ったのですが、ただひとつ引っかかっている事は「ルボックスがCYP2D6への阻害作用が弱い」というところで、通常のルボックス1日最大量が(個人差はあると思いますが)150㎎までというのを、私の場合は強迫性障害のため1日300㎎の最大大量(何があっても、もうこれ以上増やせない量)を服用しているので、
阻害作用が弱く大丈夫といえども服用量が300㎎までになると、
大丈夫というデータもかわってこないかという心配があります。
主治医も「量は関係ありません」とおっしゃっていましたが、
私もここまで詳しく服用量の話はしていません。
もっと服用量が少なければ心配していませんが、やはり量は関係ありませんか?
切除した腫瘍も8.3cmと大きく、リンパ節転移ありでステージも3になると思います。
人にもよるとは思いますが、私よりもステージが低い方でも何年後かに転移が見つかったとお聞きしたことがあります。
私の場合は言い方をかえれば8cmになるまでも、ほうっておいた事になるので遠隔転移するのもそう遅くはないと自分で思っています。
ルミナールAということでホルモン療法が頼りだと思っています。
それゆえ、薬の飲み合わせや効果に敏感になってしまいます。
できることなら遠隔転移を少しでも遅くしたいです。

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こんにちは。田澤です。
「もっと服用量が少なければ心配していませんが、やはり量は関係ありませんか?」
⇒その程度の量では、全く無関係です。
心配し過ぎです。
「切除した腫瘍も8.3cmと大きく、リンパ節転移ありでステージも3になると思います。

「人にもよるとは思いますが、私よりもステージが低い方でも何年後かに転移が見つかったとお聞きしたことがあります。」
⇒冷静に考えてみてください。
例えステージ1でも「5%は再発」するのです。
「ステージが低い方でも何年後かに転移が見つかったとお聞きした」とありますが、(100人の内、5人は再発するのだから)そのようなケースがあっても仕方がないのです。
○それを「自分より低い方でも再発した⇒自分は絶対に再発する」とするのは「根本的に誤り」です。

「私の場合は言い方をかえれば8cmになるまでも、ほうっておいた事になるので遠隔転移するのもそう遅くはないと自分で思っています。」
⇒考え過ぎです。
再発しない可能性の方が高いのです。

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